内容説明
グローバル化は、「日本の文化」をどう変貌させたのか?クール・ジャパン現象、観光立国戦略、韓流ドラマブーム…「日本的」なるものはいかに再定義され、国益と国籍に結びつけられているのか、文化をナショナルなものへと回帰させようとする市場力学と近年の文化政策論議を今日の多文化状況を指摘しつつ批判的に検討し、文化の対話力を最大化する方策を探る。
目次
序章 国を越える文化の対話力
1章 文化の越境流動と国民の包摂と排除
2章 ソフト・パワーからブランド・ナショナリズムへ
3章 メディアがつなぐ「アジア」と文化対話の(不)可能性
4章 韓流が「在日韓国人」と出会うとき―トランスナショナル・メディア交通とローカル多文化政治の交錯
5章 「普通の外国人」求む!―マルチナショナリズムとメディアをとおした社会参加
6章 メディア・シティズンシップ―対話的な関係性との邂逅に向けて
著者等紹介
岩渕功一[イワブチコウイチ]
早稲田大学国際教養学部教授。専門はメディア・文化研究。ウェスタン・シドニー大学(オーストラリア)Ph.D.。博士論文はオーストラリア・アジア研究学会最優秀博士論文賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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