国富論〈上〉―国の豊かさの本質と原因についての研究

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  • サイズ A5判/ページ数 432p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784532133269
  • NDC分類 331.42
  • Cコード C3033

出版社内容情報

「近代経済学の祖」といわれる18世紀の大経済学者アダム・スミスの名著を、経済ビジネス書翻訳の第一人者が新訳。労働の価値、貨幣経済の仕組み、分業や貿易のメリットといった経済の本質をわかりやすく伝える。

内容説明

市場とは、労働とは、豊かさとは―。経済と社会のしくみ、本質を、わかりやすい例と平易な言葉で解き明かした政治経済学の金字塔。画期的新訳で甦る不朽の名著。

目次

第1編 労働の生産性の向上をもたらす要因と、各階層への生産物の分配にみられる自然の秩序(分業;分業の起源;市場の大きさによる分業への制約 ほか)
第2編 資本の性格、蓄積、利用(資財の分類;社会の総資本のうち特殊部門としての通貨、すなわち国民資本の維持費;資本の蓄積と、生産的労働と非生産的労働 ほか)
第3編 国による豊かさへの道筋の違い(豊かさへの自然な道筋;ローマ帝国の崩壊後に生まれたヨーロッパの旧秩序と農業への障害;ローマ帝国崩壊後の都市の発生と発展 ほか)

著者等紹介

山岡洋一[ヤマオカヨウイチ]
翻訳家。1949年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

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磁石

21
分業と特化によって労働効率を上げる、道具とシステムを作り出して自動化する、労働こそが普遍的にして唯一の価値の基準。労働の報酬が多い=国富が増加している、下層民がようやく暮らせる社会は停滞状態で餓死者が出ているのなら衰退状態にある。浪費家はただ生存に必要な生産物を奪うだけであって、国富を増加したりはしない。救貧法もしかり、必要なのは仕事と報酬。当時の経済の在り方を多数引用し、導き出した答え。……今の日本は、ちゃんとできているのかな。2016/02/14

たかしくん。

11
「いつかは読みたい」と思いつつ、漸く上巻まで進みました。当時は農業が中心産業だった背景もありますが、「労働(賃金)」「資本(利益)」「土地(地代)」を軸に進めていく著者の論旨は、今の経済学でも充分通用する内容です。また、その当時のヨーロッパを中心とした世界の状況を掴め、歴史学としても楽しめます。優れた「古典」とは、やはり長年の批評、批判をくぐり抜けながら、評価を得てきたロングセラーであり、それだけの価値のあるものと、改めて実感。下巻にもトライします。2014/05/25

Shun

9
時代背景と通貨の名称や交換比率が分からないので、全て理解しようとするのは得策ではないと思い、すらすら読んでいきました。「現在」と書いてあるところは270年前を指し、「よく知られているように、オランダ人はヨーロッパのどの国民より低い利益率で事業を行っている」「ヨーロッパでは」と言う箇所は「知らんけども」「英国もヨーロッパやん」と突っ込みを入れていました。笑 矛盾や他の学者からの指摘もあるとはいえ、数百年前にここまで深く分析されていたのは凄いとしか言えないですね。2019/12/23

ハジメ

9
アダム・スミスの研究で最も注目すべき点は知識が網羅され体系化されていることだろう。彼が経済学の父と呼ばれる由縁がここにあるのかもしれない。当時、既存であった分業や諸法則を簡潔にまとめ、さらに自身の比喩や発見を書き足していく。その一方で詳細に経済現象を分類化しその差異がもたらす富と貧困を語る。優れた専門書は目次をみればだいたいわかる。その明確な一例がこの著書だ。2012/12/08

Ikkoku-Kan Is Forever..!!

7
【発展段階論】①狩猟社会→②牧畜社会→③農耕社会→④商業社会。【Ⅰ】なぜ<近代>においてのみ③から④への移行が可能なのか?(=この問いに答えるのが『国富論』)=「分業」による生産力の向上【Ⅱ】では「分業」の背景とは何か?=「交換」(←『道徳感情論』の「共感」と「利己心」「正義」論との関係に注意=アダム・スミス問題)そして「交換」は「市場」の成立を意味する。【Ⅲ】「市場」は「近代」以前にもあるが、「近代」の成立に伴ってどのように変化するのか?→ここまで来ると【Ⅰ】が「資本主義」とは何か?という問いに・・・2015/03/12

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