日経文庫<br> 医療と介護 3つのベクトル

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日経文庫
医療と介護 3つのベクトル

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  • サイズ B40判/ページ数 207p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784532114404
  • NDC分類 498.13
  • Cコード C1234

出版社内容情報

■日本の医療・介護は、度重なる制度改正や高齢化などによって変わり続けていますが、その本質や、変化の大きな流れを、本書では(1)専門分化、(2)事業化、(3)公平化という3つのベクトルからとらえ、これからを展望します。

■第1のベクトルは「専門分化」です。医師の指示によって患者の入退院から薬の内容まで決まりますので、まず医師の置かれた立場を理解するのが不可欠です。医師には患者を治すという使命感がありますが、医学の膨大な知識を全部修得できませんので、専門分野に特化するベクトルが働き、それを測る指標は専門医制度の完成度です。
第2のベクトルは「事業化」です。医療は医師の診療だけでは成り立たず、医療機関は「事業体」としてヒト・モノ・カネを確保し、事業計画に従って事業を展開する必要がありますし、配分沿って費用を支出し、収益を確保する必要があります。そのためには医療機関の経営が、医師の家計や政府の予算から独立している必要があり、独立の程度によって、「事業化」のベクトルを測れます。
第3のベクトルは「公平化」で、だれでも、どこでも、いつでも受診できる体制を構築し、維持することです。医療は命が関わりますので、患者は「身の丈にあった」医療ではなく、最善の医療を借金してでも受けようとします。そのため世帯が貧困になる大きな理由は医療費にあります。したがって、医療費によって貧困にならない体制の達成度によって「公平化」のベクトルを測れます。

■この3つのベクトルの強弱は国によって異なり、例えば日本は「公平化」のベクトルが強く、患者はどこの医療機関でも受診でき、負担する金額は支払える範囲に留まっていますが、「専門分化」と「事業化」は弱いです。これに対してアメリカは「専門分化」と「事業化」が強く、お金があれば最高の医療を受けられますが、「公平化」は弱く、医療費が個人の破産する大きな要因になっています。
 新型コロナに対する初期対応を例にとると、まず「専門分化」が働いて感染症や集中治療の専門医の必要性が認識されました。次に、医療機関の「事業化」を支援するため、復職支援等で医師・看護師等のヒト、マスク等の個人防護具の調達でモノ、診療報酬の引き上げや交付金でカネをそれぞれ確保する支援が行われました。一方、「公平化」は基本的に維持され、患者の所得階層や年齢によるアクセスの制限は課題になりませんでした。

■著者は複雑な日本の医療・介護制度についてわかりやすく解説し、医療関係者だけでなく、経済学など他分野の専門家や行政の担当者からも高く評価されてきました第一人者です。

内容説明

日本の医療・介護は、独特な制度や複雑な歴史的経緯から、理解するのが非常に難しい仕組みになっています。本書では、(1)専門分化、(2)事業化、(3)公平化という3つの軸から読み解くことで、現状と課題をわかりやすく解説します。著者は、医療経済・高齢者ケア研究の第一人者です。日経文庫『医療・介護問題を読み解く』を全面的に刷新しました。急性期医療の脆弱性など、新型コロナへの対応で明らかになった日本の医療体制の課題についても解説します。医療・介護・医薬産業などの関係者の方はもちろん、就活生や、医療・介護の仕組みについて知りたい一般の方にも最適の入門書です。

目次

第1章 専門分化のベクトル(英米における展開;日本の特性 ほか)
第2章 事業化のベクトル(事業化への対応;諸外国における対応 ほか)
第3章 公平化のベクトル(医療の特異性;欧米における公平化 ほか)
第4章 介護保険の見直し(医療と介護の関係;欧米における長期ケアの展開 ほか)
第5章 今後の展開(寄木細工の日本の制度;現行制度の課題 ほか)

著者等紹介

池上直己[イケガミナオキ]
慶應義塾大学名誉教授。久留米大学客員教授。1949年東京都に生まれる。1975年慶應義塾大学医学部卒業。1981年医学博士。慶應義塾大学総合政策学部教授、ペンシルベニア大学訪問教授、慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室教授、聖路加国際大学公衆衛生大学院特任教授などを経て現在に至る。医療・病院管理学会理事長、医療経済学会会長、及び中医協の調査専門組織委員や終末期医療に関する意識調査等検討会委員などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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tototo

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名著誕生2021/06/05

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