内容説明
労働契約法や労働基準法をはじめとする労働にかかわる法制度全体―「労働法」の基本的な内容をわかりやすく解説。採用、異動、懲戒処分、解雇、退職など、人事をめぐるさまざまな局面で、法律にもとづいてどのように対応すべきか、ていねいに説明。社内規定の例を盛り込むなど、実務を念頭に置いて理解できるよう配慮している。平成24年の労働契約法や労働者派遣法、高年齢者雇用安定法の改正など、最新の状況を踏まえた内容。
目次
第1章 労働法とは何か
第2章 労働契約の基礎と労働条件の決定・変更
第3章 人事をめぐる法的ルール
第4章 労働契約の終了
第5章 労働条件―賃金・労働時間・労災補償
第6章 雇用平定・ワークライフバランス
第7章 様々な雇用形態
第8章 労働組合と労使関係
著者等紹介
山川隆一[ヤマカワリュウイチ]
1958年生まれ。82年東京大学法学部卒業。91年ワシントン大学ロー・スクール修士課程修了(LL.M.)。2000年博士(法学)(東京大学)。武蔵大学経済学部専任講師、弁護士(1987~1995年)、筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授、慶應義塾大学大学院法務研究科教授等を経て、東京大学大学院法学政治学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kotte
15
本書の前身が「労働契約法入門」という本だったこともあり、労働契約法に関する説明が中心になっています。本書は各章の最後にチェックポイントなる簡単な問題が付いていて、知識が身についているかを確認することができます。労働契約法は判例が構築してきた論理を法にした部分が多いので、過去に勉強した裁判例が役に立ち、本書は読みやすかったです。2017/03/26
珈琲好き
5
労働に関する法は、採用に関する法律、待遇に関する法律、正社員以外を対象にした法律の3点に大別できる。2015/12/23
かつばやし
2
労働法は数多くの法律から構成されており、具体的には、個別的労働関係法(労働基準法、労働契約法、最低賃金法、男女雇用機会均等法など)、集団的労働関係法(労働組合法)、労働市場法(労働組合法、雇用保険法)に大別される。労働法は条文を読んでもそれだけで内容を理解できるものではなく、日本固有の労働実態や判例法理と照らしながら意味を捉える必要があるため、一朝一夕には身につかない分野の法体系であることを改めて感じた。これは読者の理解力の問題だと思うが、非正規雇用・労働組合など、馴染みの薄い分野は頭に入りづらかった。2021/07/11
吉田佳史
0
調べたいことがあって、さらっと読み流した程度。労働法とされているがこれは労働基準法、労働組合法、労働契約法の総称がそれである。2016/01/15
日向夏
0
タイトルのとおり、労働法の基本をコンパクトに、真面目に解説してくれる本。ただその生真面目さゆえに、すんなり自分の中に落ちていかない。実例に即してじっくり吟味してみなくては。2013/11/16