内容説明
18歳で単身インドにわたり、修道女となった一人のアルバニア女性・テレサ。修道院で平穏な日々を送っていたある日、彼女は「もっとも貧しい人々のために尽くせ」という“神の呼びかけ”を聞く…。「死を待つ人の家」「孤児の家」をはじめ、貧しい人々や社会から見捨てられた人々のための施設を世界中に設立し、神の愛をもたらしつづけたマザーの素顔と生涯を描いた名著。未公開資料多数掲載。
目次
少女時代
ベンガリ・テレサ
内なる呼びかけ
モティジル
クリーク・レーン十四番地
マザーハウス
ブラザーと共労者たち
シシュバワン
チタガール
カリガート
世界でもっとも強靭な女性
神のもとへ帰ったマザー・テレサ
著者等紹介
チャウラ,ナヴィン[チャウラ,ナヴィン][Chawla,Navin]
インド生まれ。ロンドン大学およびロンドン・エコノミクス・スクール卒業後、インド政府に勤務。情報・放送省の上級幹部、電電公社総裁などを経て、ニューデリー特別州政府官房長官となる。1975年にマザー・テレサと初めて出会い、強い感銘を受ける。ハンセン病の実態に関する調査を行ない、1987年に最初の著書を刊行
三代川律子[ミヨカワリツコ]
福島県郡山市生まれ。1973年津田塾大学国際関係学科卒業後、渡米。帰国後、コピーライター、新聞・雑誌、美術展カタログ、企業PR誌などの編集ライターとして活躍。現在、株式会社ジェイ・キャスト、スタディボックス取締役
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感想・レビュー
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nakmas
14
中古で買って読んだ。 修道会の存在意義がどうもわかていなかった。勝手な物言いをすれば、現実社会から逃げる場所、しかも特権的な立場でしかないと考えていた。 彼女のような明確な、この世に根付いた目的を果たすためであれば、存在する意味はあると思う。 他の修道会や教会、宗教団体の求心力が下がり、人が集まらない中、この愛の宣教師会に人が今だに集まり続けているのであれば、存在意義とその実効性ゆえだろう。2020/08/11
inami
5
◉読書 ★3.5 マザー・テレサの外交官パスポートは「メアリー・テレサ・ボワジュ、1910年8月26日、ユーゴスラビア・スコピエ生まれ」となっている。・・物乞いがマザーに会いたがっているという・・、食べ物をもらうために来たのではなかった。彼はその日の自分の稼ぎをマザーに差し出した。アルミのボールには、2、3枚のコインが入っていた。一瞬マザーはためらったが、彼の気持ちを傷つけないよう受け取ることにした(彼は何も食べられない)。彼の表情は喜びでいっぱいになった。そしてマザーの手にキスをして去って行った。・・涙2017/09/03
amanon
4
マザー・テレサというのは僕の中では長いこと近くて遠い存在だった。一応カトリック信者であるから、彼女の存在は無視できないし、ある程度の憧憬は抱いていたが、あえて詳しく知ろうという気にはなぜかなれなかったが、とある必要性から手に取ったのがこの本。何となし想像していた内容から大きく外れてはいなかったけれど、それでも名誉や物質的繁栄に何ら興味を示さず、あくまで自分を神の僕とみなし、貧しい人のために尽くすその姿には胸を打つものがあった。普段の生活の中では殆ど実感することのない神の存在について改めて考えさせられた。2016/10/05
Kaoru
3
マザーテレサが本にする条件として、行った仕事を記してと言った。淡々と行った仕事が綴られているが、マザーテレサの人となりが判る本2021/05/17
くらぴい
2
インドの高級官僚が取材して書いた、一番精密なマザーテレサの伝記で、他書ではわからなかった多くの事が知れて大変良かったです。