感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
またの名
9
欲しくても玩具やゲームが買えないから紙とペンで自作してしまうという幼い日の試みは、そのポテンシャルをのちに引き出す眼差しを持てなかったら、黒歴史で終わるところ。頭の中の「様々な階層でそれぞれに違う、でも一つのアルゴリズムで動いているような大気のような目に見えない思考の塊」を、抽象的に言語化しても具象的に作品化しても上手く伝えられなかった日々の格闘の記録が、多様な可能性を提示する作品に転化。路上生活者が使う自転車をデロリアンとして幻視し、潮干狩りの空間に音楽ライブの層を重ね合わせる作業は、複数世界の接続か。2016/10/03
安南
7
「当時、史上最大の鬱が到来し本当に泣きながら描いた」という尾道で滞在、制作したふすま絵。まるでアウトサイダーアート。読んでる(観てる?)こちらもハイテンションにさせられてしまう坂口氏の躁鬱炸裂アート本。2013/01/12
yutaro sata
6
おもしろい。2022/04/30
わるぼう
4
子供の頃の彼をみて、自分の子供の頃を思う。同じくらいは豊かだったなって。どうしてこうなった。子供の頃の自分を「過去」に入れてしまったからだろうか。地続きであるはずの今を忘れてしまっていた。見えるものが全て自分のものだったあの頃を取り戻す。2013/07/16
kiho
3
巧みで自由な、それでいて考え抜かれたドローイング☆自分の家を思いのままに作る住所なき人々への敬愛がスケッチからにじみ出ている♪どう生きるべきか…という原点にすくっと立って、思考都市を編み出す坂口さんは、やはりスゴイ。2013/10/15