出版社内容情報
首相就任目前の著者が1972年（昭和47年）に発行し、政策本としては異例の91万部を超える大ベストセラーを記録した書籍の復刻版。「国土の均衡ある発展」を掲げ、1970年代の「日本のかたち」をどのように描いていくか、その処方箋を豊富なデータと具体的な政策を交えながら提言している。大都市と地方の格差解消、高まる環境問題への対処、デジタル化の推進など、現代にも共通する多くの古くて新しい課題にも向き合っている。
内容説明
田中角榮の構想力と実行力に学ぶ。稀代の名宰相・田中角榮が敗戦後の日本の荒野に佇んで何を考え、どのような理想を思い描いたのか―その実相と実現に向けた具体策があますところなく本書には記されている。
目次
１ 私はこう考える
２ 明治百年は国土維新
３ 平和と福祉を実現する成長経済
４ 人と経済の流れを変える
５ 都市改造と地域開発
６ 禁止と誘導と
７ むすび
著者等紹介
田中角榮［タナカカクエイ］
大正７．５．４新潟県刈羽郡西山町大字坂田１５４０番地に父角次、母フメの二男として生まれる。平成５．１２．１６入寂。享年７５歳。衆議院、勤続４４年（当選１７回）。議員立法１１７本（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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つわぶき
5
約50年前の1972年、自民党総裁選を控えた田中角栄が自らの政策綱領として発表した『日本列島改造論』の復刻版である。私が大学時代に読んで感銘を受けた本が復刻したと知り、思わず再読。半世紀を経ても色褪せない力強さは、平和で豊かな祖国実現の夢とそれを実現させるに至る明確かつ具体的な構想に立脚している。開発行政機構改革、立体高層化による都市再開発、広域ブロック拠点都市の育成による地方の強化、全国的な交通インフラの整備による一日経済圏の拡大及び国土改造に必要な金融政策の5項目が構想の重点項目であった。（続く）2023/04/30
Sosseki
4
実家にもあった見覚えのある本。日本全国を幹線道路や鉄道網で結ぶという構想についてしか知らなかったが、公害防止、自然との共生、農業振興、都市と地方の格差是正、人材不足への対応、民間活力利用、情報網の整備、情報による格差是正、産業振興等、現代抱えている課題に既に言及していることには、角栄氏独自がどこまであるかは分からないにしろ、驚くばかりだ。現地、海外の情報、視察情報も生かされている。過疎と過密、少子化、人手不足、日本は今も同じ問題を抱えているのに多少あきれる。2023/06/16
KEI-ḡ
3
本著の存在は知っていたが、国土の乱開発と混乱を引き起こしたというイメージしか持っていなかった 今回、復刻されていて読んでみたが至極最もなコトが書かれていて聞いていた印象と内容が大分違っていると思った ここで語られている均衡とれた国土の発展が為されていれば、日本の現在も違ったものになったかもしれない。2023/07/15
shosho
2
幅広い分野について言及しているところに著者の構想力の高さを感じた。過疎と過密は現在でも課題のままなので、この構想が実現していればと思ってしまう。2023/09/03
Masaki Iguchi
2
技術者らしいプランの数々。惜しむらくは、この後の経済の変動や技術革新があまりに急激すぎたことか。2023/07/09
