内容説明
工業材料の主役を占める鉄は、錆びるのが最大の欠点です。工業において錆は厄介者として扱われていますが、その一方で、錆は古くから着色顔料として、さらに今日では磁性材料として積極的に利用されています。錆は古くて新しい工業材料でもあるのです。
目次
第1章 錆はどのようにしてできるか
第2章 天然産の鉄錆
第3章 伝統産業に使われた鉄錆
第4章 現代の基幹産業を支える鉄錆
第5章 情報化社会をつくった鉄錆
第6章 未来産業へと続く鉄錆の新機能
著者等紹介
堀石七生[ホリイシナナオ]
1960年、京都工芸繊維大学工業短期大学部機械電気科卒業、戸田工業(株)入社。1980年、同社創造部研究部長。1988年、同社取締役役員、創造本部副本部長。1999年、同社役員退任、常勤技術顧問。2001年~2003年、岡山大学非常勤客員教授。2002年、東京工業大学非常勤客員教授。2003年~2005年、東京理科大学非常勤講師。工学博士(1999年、東京工業大学)。受賞歴には、1981年科学技術庁長官発明奨励賞、1994年粉体粉末冶金協会賞技術功績賞、2000年特許庁長官発明奨励賞、2005年加藤科学振興会加藤記念賞などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Koning
32
錆そのものにテーマを絞ったお話。ほぼ鉄錆の話なんだけど、水道管から出てくるあれも、水質で錆方が違うんだよとかその辺はをぉ!と驚けるかも(驚かんか)。素材としての錆であったり、簡単に想像のつく磁気記録用の媒体としての錆であったりとか産業で利用される錆の偉大さも紹介してくれるので、さらっと読める割に意外と奥深いという。たかが錆だけれどされど錆ってのがよくわかりまする。2015/08/02
kaizen@名古屋de朝活読書会
20
#説明歌 走磁性細菌、黄色鉄錆と鉄バクテリア、ナノ粒子鉄錆 鉄錆を前向き利用工業と伝統文化情報機器に2017/11/23
lovekorea
1
一見するといかにも平易そうな本に思えますが、中身はテクニカルタームを惜しげも無く炸裂させてて、素人には難解なトコもかなりあると思いました。それはそれで楽しいものですけども。2015/07/23
ととむ
0
後半自分の領域走りすぎておもんない。2017/08/11