内容説明
「木」は生き物で、多数の細胞からなり、その一つひとつに空気や湿気をためて外からの力にバランス良く抵抗する。上手に使えば大変強く、長持ちし、しかも自然の風合いをもった建物ができる。
目次
第1章 木造建築に隠されている木の秘密(木の強さはその細胞組織にある―セルロースとリグニン;樹木の祖先は針葉樹―針葉樹は構造材など、広葉樹は家具などに ほか)
第2章 木造建築に使われる活きた木材を作る(原木を鋸挽きした「製材」から始まる―用途別に22品目;切り倒した木から用材を得るために「木取り」をする ほか)
第3章 木造建築にはいったいどんな工法・種類があるのか(木造建築とは土台、梁、桁、柱の主要構造を木材で作る建築物;2000年の建築基準法改訂で木造建築の可能性が大きく広がった ほか)
第4章 日本の木造建築―伝統工法(大きな木を力強く組み合わせて耐力を生み出す「伝統工法」;建築基準法が伝統工法を“違法”とした―貫の存在を認めず ほか)
第5章 腐敗と長期保存と木造建築(これまでのシロアリ対策は通用しなくなってきた;カビのつきやすい木材は「赤松」「黒松」「樅」「ベイツガ」など ほか)
第6章 地震と木造建築(細かい凹凸の多い屋根や複雑な外壁などは地震の影響を受けやすい;建物の重心と剛心が近接するように耐力壁の配置をバランス良くする ほか)
著者等紹介
高橋俊介[タカハシシュンスケ]
一級建築士、テンフェイ総合計画代表、高層建築研究会代表。東京大学工学部卒、ハーバード大学卒。商業店舗の多店舗展開事業コンサルティングと内装設計(国内117店舗、海外11店舗)、ホテルのプロジェクトマネジメント(マンダリンオリエンタル東京、ザ・ペニンシュラ東京、ANAインターコンチネンタル石垣、万座ビーチ)など。環境と建物の融合という点では、日本の中でも第一人者
藤井恵介[フジイケイスケ]
東京大学工学部卒、現在、東京大学教授、工学博士、日本建築史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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