探求の生涯―長尾克子の軌跡(1939~2003)

探求の生涯―長尾克子の軌跡(1939~2003)

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  • サイズ B5判/ページ数 213p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784526052613
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C3034

内容説明

本書は、二〇〇三年六月二十三日、膵臓癌で死去した長尾克子(旧姓加藤)(一九三九~二〇〇三)について、その生涯の概略と友人知己の追悼文等を編集したものである。彼女は、学生運動に身を投じた青年時代を二十八歳で清算し、経済学・国家論の研究に専心した。長く非常勤講師として、研究者として恵まれない状況にあったにもかかわらず、強い求知心から根源への探求を続け、世界経済の規定要因として国際通貨問題・多国籍企業などに関心を向けた後、一九八〇年代中葉以降日本経済の実証研究に努力を集中した。産業の基盤をなすものへの追求の中で発見したのが、日本経済を基底において支えている中小企業と工作機械産業の重要性であった。なおその研究を世界的視野から継続するため、努力を続けていたが、二〇〇二年六月、突如末期癌を宣告され、なお病身をおして教育活動を継続したが、一年後に永眠することになった。

目次

第1部 長尾克子(一九三九‐二〇〇三)の軌跡
第2部 追悼―長尾克子さんを偲んで(追悼文;追悼書簡・電報)
第3部 お別れ会(二〇〇三年七月六日)
第4部 特別寄稿―長尾克子さんを偲んで(いいだもも)(ケルゼン「純粋法学」者とマルクス「経済学」者との出会いの謎;ソヴエト・ロシアの「過渡期の法」とスターリン主義的粛清の論理;長尾克子の「日本機械工業と技術史」論への日本鉄道史論の補足;長尾克子の普遍化志向の構想(遺志)とそれへの「望蜀」の手向け)

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