出版社内容情報
はじめに
「人生にさまざまなイベントがあるがごとく、ガンにもさまざまなイベントがある。それぞれのイベントごとに、最善の行動指針(アクションプログラム)をわかりやすく提示したのがこの本である」
人生はけっして平坦なものではありません。受験、就職、結婚、子供の教育、家庭内の問題、対人関係といった、さまざまなイベントがあります。それぞれのイベントはあなたにとって大きなストレスですが、それにうまく対処することによってあなたは人生を乗り切ってきました。
しかし今度の相手は強敵です。「ガン」という得体の知れない存在が、あなたがこれまで築き上げてきた生活と人生をおびやかし、生命そのものまでをも奪おうとしています。この強敵からわが身を守るためには「敵を知り、己を知る」ことが大切です。
「敵を知る」とは、ガンについてよく理解するということです。主治医と十分に話し合い、多くの情報を集め、他の医師の意見を求める必要があります。
「己を知る」とは、自分自身の人生を見つめなおすということです。後遺症のないガン治療はありません。自らの価値観に照らし合わせて、あなたの人生にとって最善の治療法を選択しなければなりません。
ガンの告知から手術までのわずかな期間に、どれだけの知識を得て、どのような選択をするかによって、あなたの将来が決定されるのです。
しかし、ガンに関する情報を集めるためには大変な労力を必要とし、その玉石混淆の情報の中から自分にとって適切な情報を選択することは困難をきわめます。
またガンであることを知らされた人の多くは、絶望(ショック)と抑うつ(落ち込み)の状態にあります。そのため何も考えられなくなったり、たとえ何をすべきかがわかっていても、何もする気が起きなくなることが多いのです。
そこで私たちキャンサーネットジャパンは「ガンのイベントとアクションプログラム」という新しい概念を提唱しました。「イベント」とは「できごと」のことです。「アクションプログラム」とは「行動指針」とか「対処法」のことです。
たとえば「火事が起きたらどうしますか?」という問いに、多くの人は「水をかける」と答えます。しかしこれは火事に対する対処法のほんの一つに過ぎません。一口に火事といっても、それがてんぷら油に引火したとき、衣服に燃え移ったとき、地震による火災のとき、ビル火災のとき、それぞれの状況によって対処法は全く異なるのです。水をかけたりその場所にとどまったりすることによって、最悪の事態を招くこともあるのです。そのため普段から、それぞれの火災というイベントに対して、それぞれの消防訓練というアクションプログラムが必要なのです。
ガンについても同じことがいえます。人生にさまざまなイベントがあるように、ガンにも発症、診断、治療法の選択、治療、治療からの復帰、そして再発といったさまざまなイベントがあります。それぞれのイベントに対する最善のアクションプログラムを立てておくことにより、あなたはガンによく対処でき、不測の事態にも戸惑うことはなくなるでしょう。
1.この本ではそれぞれのイベントを経時的に追いかけながら、あなたがその時々に何に気づき何をしたらよいのかをお知らせします。あなたはこの本を初めから読む必要はありません。現在自分の置かれている状況に一致した章だけを読めばいいのです。
2.さらなる情報が必要な方は、私たちのホームページにアクセスしてください。それぞれのガンに対する情報が瞬時にして得られます。コンピュータのない方はファクスでも利用できます。
3.さらに私たちは読者からの相談を受け付けています。巻末のハガキまたはメールかファクスでご相談ください。二〇人を超すガンの専門医たちが無料でご相談に乗ります。
この本を読んでいただければ、目の前がパッと明るくなります。そしてサッと行動に移すことができます。もうガンは怖くありません。私たちキャンサーネットジャパンが最善の治療法を見つけるお手伝いをいたします。
二〇〇一年一〇月 著者一同
目 次
はじめに
第1章 ガン一一〇番で救われた人たちの証言 ―ケース・スタディー―
● 救われた乳房 ――相談医の助言で乳房温存療法を選択
● 子供がほしい ――不妊の副作用を考えて抗ガン剤を拒否
● 子宮は取りたくない ――自分の価値観で治療法を選択
● 声も命も助かった ――セカンドオピニオンを受けて放射線治療を選択
第2章 ガンの発症 ―ガンのイベントとアクションプログラム―
● ガンとは何ですか?
● ガンはどのように発症しますか? 発症した場合、何科を受診すればよいですか?
● いろいろな診療科がありますが、それぞれどんなガンを扱っているのですか?
● ガンを疑う場合、どの科にかかればよいですか?
● ガンに注意しなければならないのはどのような人ですか?
● 性別によって注意しなければならないガンはありますか?
第3章 ガンの診断 ―ガンのイベントとアクションプログラム―
● 間接診断 ――ガンの居場所と広がりをつきとめる!
● 直接診断 ――ガンの確定診断法!
● ガンの確定診断はどのように行われるのですか?
● ガンの病期の決定
● 早期ガンとは?
● 進行ガンとは?
第4章 ガンの治療 ―ガンのイベントとアクションプログラム―
● 手術療法
● 放射線療法
● 化学療法(抗ガン剤治療)
● ホルモン療法
● 実験的治療(話題の免疫療法、遺伝子治療)
● 代替療法
●「実験的治療」と「有効性が証明されていない治療」との違い
● 食事療法
第5章 ガンの治療法の選択 ―ガンのイベントとアクションプログラム―
● 治療法の選択にあたって主治医に聞くべきこと
● 治療に関する情報はこうやって集める!
● 主治医選びは慎重に
第6章 ガン治療からの復帰 ―ガンのイベントとアクションプログラム―
● 手術直後の回復室(リカバリー)にて
● 病室に帰ってから
● 社会復帰
● 術後の定期検診
● 仕事への復帰
第7章 ガンが再発したとき ―ガンのイベントとアクションプログラム―
● 再発についての疑問
● 再発ガンの標準的治療
● 再発ガンの実験的治療
● 代替療法(有効性が証明されていない治療)は是か非か?
● 支持療法
● 再発部位による症状と治療法
● 再発治療の効果判定はどのように行われますか?
● 再発治療に対する質問
● 治療法の決定
● 治療への参加
第8章 末期ガンと生きる ―ガンのイベントとアクションプログラム―
● 末期ガンといわれたとき
● 感情の変化
● 感情への対処
● なぜ末期ガンで死ぬのですか?
● 治療の目的を明らかにします
● 無症状期のケアの選択
● 終末前期にすべきこと
● 終末期のケアの選択
● 終末期にすべきこと
● 死へ向かう心の準備
● 家族がガン患者さんにしてあげられること
第9章 ガンと闘うための6つの処方
処方その1 ガンの告知
● なぜガンの告知が必要なのですか?/● ガン告知に対する誤解/● ガン告知の良い例・悪い例/● 真のガン告知とは
処方その2 インフォームドコンセント
● インフォームドコンセントが生まれるまで/● インフォームドコンセントに対する誤解/● インフォームドコンセントの実例/● 真のインフォームドコンセントとは
処方その3 カルテの開示
● カルテの開示とは/● カルテの開示に対する誤解/● カルテ開示の実例/● 真のカルテ開示とは
処方その4 セカンドオピニオン
● セカンドオピニオンが生まれるまで/● セカンドオピニオンに対する誤解/● セカンドオピニオンの実例/● 真のセカンドオピニオンとは/● セカンドオピニオンの利点
処方その5 EBM(科学的根拠に基づいた医療)
● EBMとは/● EBMの実例/● 真のEBMとは
処方その6 患者の権利章典
● 患者の権利とは/● 患者の権利章典に対する誤解/● 真の権利章典とは
キャンサーネットジャパンの歩み ――あとがきに代えて
共著者・ガン相談医の紹介
索引・ガン早わかり豆辞典
ガンなんでも相談票
内容説明
人生にさまざまなイベントがあるがごとく、ガンにもさまざまなイベントがある。それぞれのイベントごとに、最善の行動指針(アクションプログラム)をわかりやすく提示したのがこの本である。ガンなんでも相談票・ガン早わかり豆辞典付き。
目次
第1章 ガン一一〇番で救われた人たちの証言―ケース・スタディー
第2章 ガンの発症―ガンのイベントとアクションプログラム
第3章 ガンの診断―ガンのイベントとアクションプログラム
第4章 ガンの治療―ガンのイベントとアクションプログラム
第5章 ガンの治療法の選択―ガンのイベントとアクションプログラム
第6章 ガン治療からの復帰―ガンのイベントとアクションプログラム
第7章 ガンが再発したとき―ガンのイベントとアクションプログラム
第8章 末期ガンと生きる―ガンのイベントとアクションプログラム
第9章 ガンと闘うための6つの処方
著者等紹介
南雲吉則[ナグモヨシノリ]
キャンサーネットジャパン代表ナグモクリニック院長・医学博士
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。



