別冊整形外科<br> 変形性膝関節症および周辺疾患

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別冊整形外科
変形性膝関節症および周辺疾患

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  • サイズ A4判/ページ数 222p/高さ 30cm
  • 商品コード 9784524277421
  • NDC分類 494.77
  • Cコード C3047

出版社内容情報

《内容》 変形性関節症(OA)のうち膝OAは,整形外科医が最も頻繁に遭遇する疾患でありながら,定義については未だ論じられている段階である.本書では,この頻度が高くQOLに重要な影響を与える膝OAの病因,病態,治療についてup-to-dateな知見を紹介.疫学調査,遺伝的背景,バイオメカニクスの項は膝OA病因解明の糸口を示し,巻末の座談会と併せ,明日からの診療に十分活用できる内容とした.    

《目次》
【内容目次】
1.病因(一次性・二次性)
 1.疫学
 ・変形性膝関節症の疫学―臨床疫学研究の文献的考察
 ・変形性膝関節症に対する疫学的縦断調査―松代膝検診の検討
 2.遺伝的素因
 ・変形性関節症におけるビタミンD受容体およびエストロゲン受容体の遺伝子多型の解析
 ・変形性膝関節症の遺伝的背景―感受性遺伝子の同定へ向けて
 3.全身的因子
 ・ヒト皮下脂肪組織における塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)
  および血管内皮増殖因子(VEGF)の産生
   ―変形性関節症における肥満に関連した全身性因子の検討
 ・変形性膝関節症の疫学調査―全身的因子との関連について
 4.変形とバイオメカニクス
 ・変形性膝関節症の病態とバイオメカニクス
   ―疾患を理解するための基礎知識
 ・変形性関節症モデルにおける膝関節の摩擦特性
 ・階段昇降,逆降り時の膝関節モーメントの三次元解析
   ―階段昇降時痛との関係
2.病態と自然経過
 ・MRI所見からみた内側型変形性膝関節症の発症機転
 ・外側型変形性膝関節症の病態
 ・変形性膝関節症における側方動揺性の検討
 ・変形性膝関節症の左右の相関と進行についての検討
 ・変形性膝関節症が下肢の骨代謝と軟部組織組成に及ぼす影響
3.画像解析(周辺疾患を含む)
 1.X線像(特殊撮影法を含む)
 ・変形性膝関節症における膝内外反変形に対する距骨下関節の代償機能について
   ―荷重時距骨下関節撮影法を用いて
 ・膝立位正面X線撮影法における膝屈曲角度に関する検討
 ・変形性膝関節症の病変発生とその進行機序
   ―立位X線像およびCT,軟骨強調MRIを用いて
 2.CT
 ・変形性膝関節症における回旋変形の測定法
 3.サーモグラフィー
 ・サーモグラフィーからみた変形性膝関節症の病態
 ・変形性膝関節症のサーモグラフィー
4.関節マーカー,周辺疾患
 ・変形性膝関節症の関節マーカーによる評価
 ・変形性関節症の進展と関節マーカーの変動
   ―今までの知見の概説
 ・ステロイド性膝関節部骨壊死の検討
   ―MRIを用いたprospective study
 ・膝関節に発生した樹枝状脂肪腫の5例
5.治療
 1.保存療法
 1)薬物療法
 ・半月板の変性と損傷に対するヒアルロン酸関節内注入の効果
 2)装具療法
 ・各種外側楔状足底板が臨床症状ならびに下肢アライメントに与える影響について
 3)運動療法
 ・股関節内転・外転筋力に注目した変形性膝関節症の運動療法
 ・変形性膝関節症における大腿四頭筋力評価法
 4)その他
 ・変形性膝関節症に対する生活指導
 2.手術療法
 1)鏡視下滑膜切除,軟骨細胞移植
 ・変形性膝関節症に対する関節鏡視下レーザ
 ・変形性膝関節症に対する培養軟骨細胞移植療法―最近の知見
 2)骨切り術
 ・進行した内側型変形性膝関節症に対する過矯正高位脛骨骨切り術の術後成績
 ・高位脛骨骨切り術(Barrel-vault osteotomy)の長期成績
 ・鋼線締結法を用いた高位脛骨骨切り術の成績
 ・Ilizarov法を用いた高位脛骨骨切り術の臨床的および基礎的研究
 ・大腿骨内側顆骨壊死に対する骨軟骨移植術と
   高位脛骨骨切り術の併用
 ・膝専門多施設による高位脛骨骨切り術の成績
 ・内側型変形性膝関節症に対する
   高位脛骨骨切り術の創外固定法の工夫
 ・Elmslie-Trillat法の術後成績と膝蓋大腿関節症変化について
 ・高位脛骨骨切り術に対するスリーブブレードプレートの開発
 3)TKA
 ・変形性膝関節症に対する人工膝関節置換術での軟部バランス変化
 ・Mobile bearing型人工膝関節のコンポーネントの前後動揺性について
《座談会》
 変形性膝関節症の成因と治療

内容説明

統計上わが国における高齢者の症状別有訴者率の第一位は腰痛、第二位は四肢の関節痛が占め、四肢の関節痛を来す疾患の中でも際立って多いのが変形性膝関節症(膝OA)であり、わが国における新たな発症者は年間90万人にものぼるという驚くべき数字が報告されている。膝OAは整形外科医が最も頻繁に遭遇する疾患でありながら、定義について未だに論じられている段階である。これは膝OAが非常に重要な疾患であることにほかならない。本誌では、この頻度が高くQOLに重要な影響を与える膝OAの病因、病態、治療についてup‐to‐dateな知見の編集を意図した。滑膜の炎症、関節軟骨の代謝などに関する論文は乏しいが、疫学調査、遺伝的背景、バイオメカニクスなどについての論文は膝OA病因解明の糸口を示していると思われる。

目次

1 病因(一次性・二次性)
2 病態と自然経過
3 画像解析(周辺疾患を含む)
4 関節マーカー、周辺疾患
5 治療
座談会 変形性膝関節症の成因と治療

著者等紹介

石井良章[イシイヨシアキ]
杏林大学教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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