出版社内容情報
非専門家・専門家双方にとって必読の“日本における重度四肢外傷の標準的治療戦略”を解説.運動器(上肢・下肢)の重度外傷においては,確実に救命したうえで後遺障害を防ぎ,クォリティの高い治療を達成するためには「外傷再建外科医」による技術と治療戦略が求められる.本書は重度四肢外傷の初期治療に直面する可能性のある一般整形外科医・救急医ら“非専門家”を対象とした「非専門家編」と,エキスパートの判断を掘り下げた「専門家編」の構成に分け,非専門家・専門家双方にとって必読の“日本における重度四肢外傷の標準的治療戦略”を解説している.
【内容目次】
Basic Point
01 救急処置室にて何を考え,何を準備するのか?
02 抗菌薬投与のルール:何を,いつ投与するのか?
03 デブリドマンの施行時期は?
04 デブリドマンの方法とは?
05 皮膚剥脱(デグロービング)損傷に対する考え方
06 コンパートメント症候群への対処法
07 血管損傷の診断と対処法
08 開放骨折の分類:どの分類を使用するのか?
09 骨軟部組織損傷状態の記録方法:これをもとに治療計画を立てよう!
10 骨の仮固定法のポイント
11 陰圧閉鎖療法(NPWT)と軟部組織再建時期のあり方
12 軟部組織再建法の基本的考え方
13 骨軟部組織再建戦略
14 四肢外傷に汎用される皮弁,そのコツとピットフォール
15 fillet flap(spare parts surgery)について
16 足底再建の考え方
17 足関節・足部の開放骨折に対する治療戦略
18 重度上肢外傷の再建
19 皮弁術の管理
20 骨再建のトラブルと対処
21 切断を考えるとき
22 切除断端形成のあり方
23 小児の重度開放骨折
24 治療システムのあり方
25 治療成績評価
Case Learning
01 阻血の下腿挫滅開放骨折の再建
02 前腕重度開放骨折の再建
03 広範囲骨軟部組織欠損を有する下腿開放骨折の再建
04 前腕部切断の再建
05 下腿近位部重度開放骨折の再建
06 上腕部切断の再建
07 下腿完全切断の治療を考える
08 全身状態が不良な重度足部外傷患者の治療戦略:いつ,どのように再建すべきか
09 下腿近位部重度開放骨折に対する骨軟部組織再建
10 手部剥脱損傷の治療
11 下腿開放骨折の軟部組織再建:危ない有茎皮弁!
12 大腿骨遠位部骨折に伴う血管損傷の治療
13 下腿開放骨折巨大軟部組織欠損の再建:遊離大網弁移植術の威力
14 下腿遠位関節内開放骨折Gustilo分類type IIIB/Cの再建
15 若年者における骨欠損を伴う下腿重度開放骨折
16 成人における骨欠損を伴う下腿重度開放骨折
17 高齢者の右下腿重度開放骨折
18 下腿開放骨折Gustilo分類type III Bの治療:有茎皮弁術と骨延長術
19 前腕重度開放骨折に対する一期的アプローチ
20 下腿三分枝動脈損傷を伴う脛骨近位部開放骨折の再建
21 小児の重度下腿外傷
22 重度足部外傷の治療
23 下腿重度開放骨折下肢切断においてspare parts surgeryを用いた膝関節温存
24 大腿部広範囲骨軟部組織欠損に対するTaylor spatial frameによる変形矯正と血管柄付き組織移植術による再建
索引
土田 芳彦[ツチダ ヨシヒコ]
内容説明
基礎編「Basic Point」と応用編「Case Learning」から構成。「Basic Point」は25項目とし、それぞれ第一線で活躍する外傷再建外科医が執筆。「Case Learning」では教育的示唆に富んだ24症例を選択し、治療の考え方を述べている。重度四肢外傷は“再建専門医”以外に救急医、整形外科レジデント、フェローなど様々な医師が関与するので、それぞれの項目を「非専門家編」と「専門家編」に分け記載した。
目次
BASIC POINT(救急処置室にて何を考え、何を準備するのか?;抗菌薬投与のルール:何を、いつ投与するのか?;デブリドマンの施行時期は?;デブリドマンの方法とは? ほか)
CASE LEARNING(阻血の下腿挫滅開放骨折の再建;前腕重度開放骨折の再建;広範囲骨軟部組織欠損を有する下腿開放骨折の再建;前腕部切断の再建 ほか)
著者等紹介
土田芳彦[ツチダヨシヒコ]
湘南鎌倉総合病院外傷センター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。