出版社内容情報
《内容》 医療技術の高度化が進み,「超」高齢化社会を迎えつつあるわが国でも,医師は「技術」のみを学ぶのではなく,技術を使いこなす「医のこころ」をも身につけなければならない.本書は医学生・研修医に,医療の現場で直面する医の倫理に関する事柄や考え方を提供し,人間の生命,人種,社会と医学・医療との関係について,自分の考えを育てる糧となるべく構成された新しいタイプのテキスト.
内容説明
本書の内容は次の四大項目で構成され、広範な領域を含んでいる。すなわち、「医の倫理」では医師の倫理について包括的、総論的に理解し、「医師と患者関係」では医師と患者の関係はどのようにあるべきかを考察している。「医療と社会文化」では医療には社会的・文化的背景が大きく影響していることを学び、「よい医療の条件」ではよい医療にはよい外部環境の存在が必要であり、それを支持する強力な社会経済、それを導く安定したよい政治が必要であることを理解する。
目次
「医療科学」の概念と目標
バイオエシックスを考える
医師の職務規範―診療の支柱となるもの
体外受精・遺伝子治療と倫理
安らかな死の受容
人間の尊厳と安楽死―医療と福祉の原理について
患者の人権
病とは、癒しとは―在宅ホスピスの考え方
患者のこころ
よき医師像〔ほか〕