内容説明
ユダヤの人造人間ゴーレム。伝説は時空を超え、遠いユダヤの想像力が、小説やサブカルチャーの分野で、いまも生き続ける。
目次
第1章 ユダヤ伝説を辿って
第2章 カフカ的想像力の憑依
第3章 愛するゴーレム
第4章 ユダヤ系女性作家の伝説書き換え
第5章 ゴーレム伝説とアメリカン・スーパーヒーロー
第6章 マグマ大使はゴーレムか?
第7章 ゴーレム表象の軌跡
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
内島菫
9
ゴーレムにまつわる7つの論文を収める。特に面白かったのは「第4章 ユダヤ系女性作家の伝説書き換え」と「第5章 ゴーレム伝説とアメリカン・スーパーヒーロー」。前者は「ゴーレム伝説には、ごく稀な例を除いて、女性は登場しない。男性であるラビが秘術により生命体の創造を成し遂げ、造られたゴーレムも男性的である。女性を介在せずに生命を授かろうとする男性の欲望を反映しているのかもしれない。」という叙述から始まり、シンシア・オジックの「プッターメッサーとクサンチッペ」とマージ・ピアシーの「彼と彼女とそれ」を分析している。2025/04/12
鳩羽
1
一部だけ読む。合理的な気持ちだけでは保たなくなったときの神秘、伝説の手段として世界を修復するために生み出されたユダヤのゴーレム。それがどんなふうに童話や小説、はたまた日本のアニメや漫画にまで登場しているか。修復の為に利用する道具てあること、そしてときに暴走してしまうこと程度の共通項でも範囲が広すぎるような。ゴーレムというアイコン(ゲームに出てくるようなモンスター)と、ゴーレム的ともいえる人造人間や巨神兵その他もろもろの存在は、結果的に合理主義と神秘主義を分割して日本のサブカルでは使っているようにも思える。2013/04/21
ひまわりすばる
0
そういうことね 徘徊したくなるの2024/11/06
Hina
0
2021/8/112021/08/11