内容説明
この地上のすべては空しく、束の間の生命しかない。だが、神の目からは、絶えざる更新であり、生命の誕生である。永遠の愛と生命のきざしをクリスチナは、全心全霊を捧げて詩に歌い続ける…。
目次
訳詩(小鬼の市;王子の旅路;ソング;思い出して;もう一度の春;誕生日;風;くっくるーくう;小さい舟は川を行く)
純愛の詩人クリスチナ・ロセッティ(『ゴブリン・マーケット』と『王子の旅路』;詩人の形成;ヴィクトリア朝の女性像;ディキンソンとブロンテと;ジュベニリア;ラファエロ前派;結婚の夢と現実;死を愛する;自然と人間への愛;『童謡集/シング・ソング』;ユーモアのセンス)
略年表
参考書目
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
viola
5
クリスティーナ・ロセッティについて知りたくて読んだのに、思わず反応してしまったのはお兄さんのダンテ・ゲイブリエル・ロセッティでした。お父さんがダンテの研究者でしたよね、確か。親子でそこまで同じものを好きになれるものがあるって素敵ー!やっぱり『神曲』読んでみたいなぁ。『ゴブリン・マーケット』と『王子の旅路』の訳付きで、ロセッティの詩や彼女自身に対する解説(?)は本書の半分ほど。物足りませんでした・・。2011/07/31
nightowl
1
評伝に力を入れているのもいいけれど、先に述べられている通りその割に肝心の詩が少なすぎる。童謡集はきちんとまとまったものがあるのに、残念でならない。岩波にもあったウイリアムの解説はそれ程当てにならないと知ったのが収穫。2015/04/24