内容説明
資本的支出と修繕費の区分については、現在では、いわゆる形式基準によって処理されるケースが多いが、「…その支出の多寡によるのではなくその支出の実質によって判定する」という旧法人税通達の文言には、税務当局の原則的考え方・姿勢が明示されている。本書では、両者の性質・区分について、このような考え方を理解するために、これまでの税務の取扱いの変遷を俯瞰した上で、事実認定の適否をめぐり問題となることの多い建物、機械装置、器具備品など8種類の資産をとり上げ、その資産ごとに個別の事例を掲げて資本的支出・修繕費の基本的考え方を解説した。
目次
1 資本的支出・修繕費の基礎知識(期間損益計算の適正化;資本的支出・修繕費をめぐる税務取扱いの変遷 ほか)
2 資産の種類別実務対応(建物に関するもの ほか)
3 判決・裁決事例にみる資本的支出と修繕費(判決事例における資本的支出・修繕費;裁判事例における資本的支出・修繕費 ほか)
4 資本的支出・修繕費に関する重要資料(旧法人税基本通達;地盤沈下対策費の取扱 ほか)
著者等紹介
金子秀夫[カネコヒデオ]
1936年札幌市に生まれる。1960年早稲田大学卒業。1965年税理士試験合格後税理士事務所開設。東京地方税理士会常務理事、日本税理士会連合会税制審議会専門委員、同会税制改革対策特別委員会委員、東京税理士会会長、日本税理士会連合会副会長等を歴任。現在、東京都税制調査会委員、東京税理士会顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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