内容説明
平成15年8月1日、ほぼ2年間にわたって検討されてきた抵当権とその執行手続きなどに関する改正法が、法律第134号として公布された。この度の改正は、主として、従来から問題とされてきた抵当権妨害を一掃することを狙いとして行われたものであり、当然のことながら関連する担保制度についても同時に改正されている。今回の改正によって、抵当権実行手続に各種の工夫がされ、容易な担保執行制度への転換が図られたということもでき、実務界に大きな影響を与えることは必至であろう。本書は、この内容を、実務家にも役立つよう、改正事項ごとにその背景・趣旨等を踏まえて詳細に解説している。すべての金融機関・関係企業の担当者必読の書。
目次
第1部 担保法・執行法はどう変わったか(担保法はどう変わったか;執行法の改正概要)
第2部 担保法制の改正(雇人給料の先取特権に関する改正;債権質に関する改正;抵当権等の担保権の実行としての管理の創設;滌除についての改正;一括競売権に関する改正;短期賃貸借制度の廃止と賃借人のための明渡猶予制度;抵当権者の同意を登記した賃貸借の対抗制度の創設;根抵当権についての改正)
第3部 執行法制の改正(不動産執行妨害に関する改正;強制執行の実効性の確保;その他の問題;罰則の改正)
著者等紹介
山川一陽[ヤマカワカズヒロ]
日本大学教授
山田治男[ヤマダハルオ]
弁護士・元日本大学教授
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