内容説明
日本製品の名声と信頼は―同様に日本の品質管理についても―1990年代においても持続したといってよいであろう。しかし、周知のとおり1999年から2002年にかけて品質に関わる事故や不祥事が多発し、それ以降も続いた。しかも、それらの事故や事件の大半は従前のものとは異なった性質で、多数の顧客や、そして社会的にも大きい影響を及ぼすものであった。なぜ品質に関わる事故が多発するようになったのであろうか。本書はそれらに対して、品質管理の歴史に学ぶことが肝要なのではないか、との問題意識をもとに執筆したものである。
目次
なぜ品質管理の歴史と向かい合い、学ぶのか
第1部 日本への品質管理の導入と展開(品質管理の学習・導入とその指導者;全社的品質管理への展開;PDCAサイクルの成立と波及;全社的品質管理における方針管理;日本的生産システムと全社的品質管理)
第2部 米英企業を主とした品質管理の展開(1980年代以降のアメリカ企業の品質管理;1980年代以降の英国製造業の品質管理;戦後ヨーロッパにおける品質管理の普及活動)
著者等紹介
由井浩[ユイヒロシ]
1944年兵庫県に生まれる。1967年大阪府立大学工学部経営工学科卒業。現在、龍谷大学経営学部教授。技術士(生産管理部門・品質管理、1982年)。1995年7月~96年8月英国シェフィールド・ハラム大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。