内容説明
地域が大学に期待しているのは単なる雇用主、消費主体としての役割だけではない。大学の研究成果が地域内で事業化されること、地域の企業に移転されることによる高付加価値・高賃金なハイテク産業の振興を望んでいるのである。アメリカの大学とその地域を事例研究することで、いかにして研究能力の高い大学が生まれ、地域におけるイノベーションの群生に結びついたのかを分析するとともに、後発組が模倣することの難しさについても考察する。
目次
第1章 序論
第2章 地域イノベーションシステムと大学
第3章 大学の地域社会にとっての有用性―歴史的考察
第4章 先行者の利益―マサチューセッツ工科大学とスタンフォード大学
第5章 ノースカロライナの挑戦―リサーチトライアングルパークの考察
第6章 一流研究大学の明暗―カリフォルニア大学サンディエゴ校とパデュー大学
第7章 州政府への政策含意
著者等紹介
宮田由紀夫[ミヤタユキオ]
関西学院大学商学部教授。1960年東京都生まれ。1983年大阪大学経済学部卒業。1987年ワシントン大学(シアトル)材料工学科卒業。1989年ワシントン大学(セントルイス)工業政策学科修士課程修了。1994年同経済学研究科博士課程修了(経済学Ph.D.)。大阪商業大学商経学部専任講師、助教授、大阪府立大学経済学部教授を経て2009年より現職。2010年より同国際学部教授就任予定。専門:産業組織論、アメリカ経済論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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