内容説明
現代の企業社会のキャリア発達は、研修やOJT等による、在籍している組織における発達がその中心である。つまり、組織を抜きにしてキャリアの問題を語ることはできない。組織を渡り歩いてでもキャリア発達を図ろうとする従業員と、従業員を引き留め(リテンション)、業績をあげ続けてもらおうとする組織は、いわば合わせ鏡の関係にある。本書では、組織の側に軸足を置き、高業績人材のマネジメントの観点から、多くの企業の現代的課題であるリテンションの問題を体系的に論じる。
目次
組織にとって従業員の定着・リテンションはいかに重要か
第1部 リテンション・マネジメントの概念およびその実態についての検討(リテンション・マネジメントとは何か;組織の人的資源管理施策とリテンション;システムとしての人的資源管理とリテンション)
第2部 従業員の観点からみたリテンション・マネジメントの実証分析(コミットメントモデルに基づく人的資源管理とリテンションとの関係の分析;コミットメントモデル以外の人的資源管理のリテンションとの関係の分析;非正規従業員における人的資源管理とリテンションとの関係の分析;リテンション・マネジメントにおけるリーダーシップの影響―リーダーとメンバーとの交換関係の観点から;福利厚生管理とリテンションとの関係の分析)
第3部 組織の観点からみたリテンション・マネジメントの実証分析(人的資源管理、リテンションおよび組織業績の関係の分析―リテンション指標の比較の観点から;人的資源管理方針、制度およびリテンションの関係の分析―成果主義と退職管理の観点から;効果的なリテンションのために組織は何をすべきか)
著者等紹介
山本寛[ヤマモトヒロシ]
1979年早稲田大学政治経済学部卒業。その後大学院を経て、現在青山学院大学経営学部兼大学院経営学研究科教授。博士(経営学)。日本労務学会賞(奨励賞)、経営科学文献賞、日本応用心理学会奨励賞、日本労務学会賞(学術賞)、経営行動科学学会優秀事例賞受賞。専門領域:人的資源管理論組織行動論キャリア・ディベロップメント(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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