内容説明
本書は不完全競争の国際貿易理論の応用として、独占および複占の下でのいわゆる戦略的貿易政策の効果についての研究をまとめた。従来、重視されなかった企業行動の違い、市場規模の違いなどを考慮にいれたうえでの貿易政策の効果について分析したものである。
目次
第1章 企業行動と戦略的貿易政策―レビュー
第2章 労働者管理企業について
第3章 企業行動と戦略的輸入競争―差別化財クールノーのケース
第4章 戦略的輸入競争と関税政策―ベルトラン的競争の場合
第5章 輸出市場競争と輸出補助金政策―労働者管理経済と利潤極大化経済
第6章 輸出補助金政策と経済厚生―労働者管理企業と利潤極大化企業
第7章 市場規模、限界費用逓減と内外価格差
第8章 内外価格差の理論的分析―同質財ケース
第9章 内外価格差と関税・輸出補助金政策
第10章 市場規模、限界費用逓減と貿易政策―ベルトラン的行動の場合
第11章 貨幣経済下における産業内貿易と貿易政策