内容説明
今日のマクロ経済理論は、論争と喧騒の中にある。ケインジアンの静態予想の前提を、適応期待や合理的期待という新しい考えで置き換えるマネタリストや新しい古典派マクロ理論が生み出されたり、新古典派的一般均衡理論の立場でない不均衡マクロ経済モデルの提示や、国際貿易や資本移動を含むオープン・マクロ・モデルへと夥しい拡張を見せている。本書では、これら揺れ動くマクロ経済学の現代的課題について論じた。
目次
第1部 国民経済計算の諸相(新SNAと経済循環;SNAの発展)
第2部 マクロ経済学の発展(マクロ経済の基本モデル;雇用と分配のマクロ分析;国際マクロ経済と政策;財政政策と資本移動の経済分析)
第3部 最適資源配分(経済成長と最適性規準;枯渇性資源と最適成長;公共投資の最適配分;資源配分機構の設計)
第4部 マクロ経済学の学説(ケインズ理論の構造;スラッファ理論の構造)