出版社内容情報
附帯業務の多角化により、医療法人トップは各現場管理者に権限移譲し、その業績の把握・評価をする。本書は、アンケート調査により、管理会計の実践状況を明らかにしていく。
内容説明
これまで病院事業のみを行ってきた医療法人(病院経営医療法人)は、診療所、介護医療院、訪問看護、通所リハ、グループホームなどによる多角化が進展してきたことにより、医療法人のトップは各現場管理者に権限を委譲し、業績等の把握と評価に努めなくてはならない。本書は、アンケート調査により、これら病院経営医療法人の管理会計の実践状況―特徴や課題、有効活用方法等―を分析・整理して明らかにしていく。
目次
第1章 新規高額設備機器投資マネジメントの実践状況―影響要因及び採算向上効果の検証
第2章 事業計画の実践状況―バランスト・スコアカード的性質の有用性
第3章 施設事業別の予算管理の実践状況―有効活用化の必要性
第4章 病院内部門別の予算管理の実践状況
第5章 施設事業別の損益計算・管理の実践状況―多角経営類型により異なる実施状況
第6章 病院内部門別の損益計算・管理の実践状況
第7章 医療サービス価値企画の実践状況―環境適応の進展と活動本格化への仕組みの有効性
補論 労務単価企画の実践状況
第8章 事業多角化に伴う経営管理の実践状況―多角化時の各要素考慮度と多角化に伴う管理会計制度への積極性の影響
第9章 法人内連携統合のための経営管理の実践状況―本格的な医療介護複合体としての多角経営法人での実践
著者等紹介
荒井耕[アライコウ]
一橋大学大学院経営管理研究科教授。1994年一橋大学商学部卒業。2012年一橋大学大学院商学研究科教授。中央社会保険医療協議会公益委員(2015年~2021年)。東京医科歯科大学大学院医療管理政策学コース「財務・会計」担当講師(2004年~現在)。専門分野:管理会計、原価計算、医療管理会計、公会計。主要著書:『医療バランスト・スコアカード:英米の展開と日本の挑戦』中央経済社、2005年5月(日本原価計算研究学会学会賞受賞)。『医療原価計算:先駆的な英米医療界からの示唆』中央経済社、2007年2月(日本会計研究学会太田・黒澤賞受賞)。『病院原価計算:医療制度適応への経営改革』中央経済社、2009年1月(日本管理会計学会・文献賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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