内容説明
生産年齢人口が減少し働く人々のニーズが多様化する現在、個人は、自身がどのような形で働くことを望んでいるのかを改めて考えることが求められている。そのためにはまず、所属する組織に対してどのような想いを持ち、どのような関係性を構築したいと考え行動しているのかについて、日々の業務から一歩引いた形で理解することが必要ではないだろうか。所属する組織の見え方は、上司や同僚との会話や、会議での意思決定、顧客とのやり取りといった日々の出来事によって変化する。本書の目的は、このような日々移り変わる個人と組織の関係性について、組織の成員である個人の心理的な変容と行動に着目して探究することである。この現象を、本書では「心理的距離」と呼び、個人の抱く心理的距離が組織との関係性にどのように作用するのかについて検討する。
目次
序章 個人と組織の心理的距離
第1章 先行研究レビュー
第2章 質的調査
第3章 定量分析モデルと調査デザイン
第4章 距離をとる行動の探究
第5章 距離をとる行動の規定要因
結章 結論と今後の課題
付録
著者等紹介
大橋重子[オオハシシゲコ]
大正大学地域創生学部准教授。横浜国立大学大学院国際社会科学府経営学研究科博士後期課程修了。博士(経営学)。株式会社トーメン、ライフサイエンス系企業での勤務を経て現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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