出版社内容情報
「新しい会計学」と「新しい会計史」からオルタナティブな会計研究を探求。学際的・批判的会計学に関する主要3誌(AOS、AAAJ、CPA)の歴史や編集方針等も詳解。
内容説明
会計学は、何を学問の対象として、どのような研究方法を用いて、いかなる形でその理論が世に出されるべきだろうか。本書は、そうした「会計学とは一体何か」という問いに対して、オルタナティブな会計学が進むべき方向の1つを「新しい会計学」に求め、その内容を整理・検討している。同会計学を母体とする「新しい会計史」は研究事例を通じて、より具体的にその内容を整理・検討している。「新しい会計学」と「新しい会計史」の最大の特徴は、ポスト実証主義の理論的枠組を利用することにある。第1部「新しい会計学」では、学際的・批判的会計学に焦点を当て、そうした会計研究論文を数多く収録する主要3誌の歴史や編集方針、同会計学の会計理論、理論的枠組、パラダイム、研究方法を詳解している。また、この分野における開拓者の文献レビューを行っている。第2部「新しい会計史」では、この中心的存在のフーコー派とマルクス派の会計史を取り上げ、下からの会計史の典型である、ホロコースト、奴隷制の会計史を含む人種主義の会計史、植民地主義の会計史、ジェンダーの会計史を取り上げている。また、この分野における開拓的研究の文献レビューを行っている。
目次
本書の目的、全体構成、研究方法および貢献など
第1部 新しい会計学(学際的・批判的会計学)(主要な学術誌と研究会議;会計理論、理論的枠組、パラダイムおよび研究方法;解釈的会計学とフーコー派の会計学の開拓者;批判的会計学の開拓者;会計変革の活動家)
第2部 新しい会計史(フーコー派の会計学の到達点と課題;スプリングフィールド兵器廠の管理および会計に関するフーコー派の会計史をめぐる論争;キャタピラー社の管理および会計に関するフィールド研究のフーコー派会計学をめぐる論争;人種主義の会計史と植民地主義の会計史;ジェンダーの会計史とマルクス派の会計史)
著者等紹介
新谷司[アラヤツカサ]
1985年駒澤大学経済学部卒業、1990年駒澤大学大学院商学研究科博士後期課程満期退学、2020年博士(商学)、1991年富山女子短期大学商経学科講師を経て、2000年日本福祉大学経済学部経済学科助教授、2003年同大学福祉経営学部助教授、2008年より現在まで福祉経営学部教授。福祉経営学部長を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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