出版社内容情報
機関投資家のエンゲージメントは、コーポレートガバナンスへの介入手段としてどうあるべきか。理論と実務を融合しながらエンゲージメントを考察し、企業との関係を捉え直す。
内容説明
コーポレートガバナンスは大きな転換期にある。いま必要なのは、誰の利益を重視するかの議論でもなく、世界標準に近づけることでもない。コーポレートガバナンスは組織の目的やビジョンに基づき自社に即した枠組みが多様に選択され、ステークホルダーとの協調を通じて高められてゆく。機関投資家が主体的かつ柔軟に企業と対峙するならば、エンゲージメントは、いかなる状況においても有効に機能しうるコーポレートガバナンスの手段となる。
目次
第1部 機関投資家のエンゲージメントとはなにか(機関投資家とコーポレートガバナンス;エンゲージメントの定義と理論的考察)
第2部 機関投資家のエンゲージメントに関する実態調査(対話;議決権行使;新たなエンゲージメントの潮流;英国におけるエンゲージメントの史的展開)
第3部 スチュワードシップ理論に基づくエンゲージメント(機関投資家のエンゲージメントの在り方;スチュワードシップ理論に基づくエンゲージメント)
著者等紹介
村澤竜一[ムラサワリュウイチ]
博士(商学)。HRガバナンス・リーダーズ株式会社プリンシパル。1976年富山県生まれ。1998年安田生命保険相互会社(現:明治安田生命保険相互会社)入社。国内株式ファンドマネジャー業務に従事した後、2003年朝日監査法人(現:あずさ監査法人)入所。機関投資家向けアドバイザリーサービスの立ち上げに参画。約20年にわたり資産運用とコーポレートガバナンスに関するプロフェッショナルサービスを主導。KPMGジャパンコーポレートガバナンスCoE、ファイナンシャルサービス部門ディレクターとして、アセットマネジメント・セクターのリーダーを務める。早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。明治大学大学院商学研究科博士後期課程修了。2020年9月より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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