内容説明
本書は、目まぐるしく技術変化が起こる現代において、企業が「オープンイノベーション」を実践していく上でのマネジメント上の課題を「エコシステム」という枠組みを用いて検討するものである。「画期的な新薬が高額化している」、「なぜ製薬会社から画期的な新薬が生み出されなくなったのか」…。製薬会社とバイオベンチャーとの関係がどのように変わってきたのかという産業構造の変化を考察するとともに、新たな産業構造(エコシステム)において、製薬会社が競争優位性を保つためには何が求められるのかという点について、複数の視点から分析を行う。
目次
第1章 産業構造のエコシステム化と大企業の意識の変化
第2章 技術変化と企業の競争優位性
第3章 オープン化された経営環境を読み解くレンズとしてのエコシステム
第4章 バイオ医薬品の台頭とオープンイノベーションの進展
第5章 産業構造の変容とエコシステムの形成
第6章 研究課題の再設定:相互補完的な企業間ネットワークとしてのエコシステム
第7章 エコシステムを通じた知識の獲得と技術ライフサイクルの関係
第8章 コア企業によるエコシステムへの投資と技術探索
第9章 コア企業による補完者の動員とガバナンス
第10章 結論:エコシステムの形成とイノベーションのマネジメント
著者等紹介
木川大輔[キカワダイスケ]
東洋学園大学現代経営学部専任講師。1982年生まれ。シミックホールディングス株式会社にて経営企画部、アジア事業統括部、新規事業企画部などでの勤務と並行し、2013年首都大学東京(現東京都立大学)大学院社会科学研究科博士前期課程修了。2017年首都大学東京大学院社会科学研究科博士後期課程修了。博士(経営学)。2018年より現職。第12回日本ベンチャー学会清成忠男賞論文部門本賞受賞。研究領域は、戦略論、イノベーション論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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