出版社内容情報
マーケティングの要諦は顧客の声を聞くことに尽きるが、その収集には膨大なコストと時間を要する。これを解決する手法として、ネット・コミュニティ活用の仕組みを紹介する。
内容説明
「モノが売れない時代」と言われる。「ヒット商品」でさえ、企業が予想してヒット商品になるものは少なく、ほとんどが予想だにしなかった商品が「ヒット商品」となっている。企業と顧客が「いかにすれ違っているか」を象徴している事例であり、そのため、昨今、企業では「顧客の声を聞こう」という動きが盛んになっている。しかし、「掛け声倒れ」に終わってしまっているのが現状である。そこで注目を浴びているのが「ネット・コミュニティ」という便利なツールだ。本書ではインターネット上のコミュニティに集まるユーザーの声をテキストマイニング(数字ではなく言葉を分析する手法)分析し、数々の大企業のヒット商品を手掛けている小さなベンチャー企業のノウハウを包み隠さず公開している。
目次
第1章 小さな企業がネット・コミュニティで成功する理由(インターネットは消費者の情報発信という手段を与えた;成功したインターネット・ビジネスに共通するもの ほか)
第2章 ネット・コミュニティというビジネスについて知る(インターネット=双方向というのは大間違い(?!)
コミュニティという手段で企業は何を目指すのか?(ユーザーサイドのメリット;企業サイドのメリット ほか))
第3章 ネット・コミュニティ・ビジネスの成り立ちと各ビジネスモデル(ポータルサイトのコミュニティ;「場の提供に徹すべき」なのはポータルサイトのトライ&エラーが教えてくれる ほか)
第4章 コミュニティを実際に始めるには?(コミュニティ構築の手順;ミッションの決定 ほか)
第5章 「ユーザーを識る」ということへの挑戦(ネット上のマイノリティ「女性」、「主婦」の声を聞くために;「スピード」と「価格」が売りのネットリサーチの普及―しかし、我々は、「さらに早く!」「さらに安く!」 ほか)
著者等紹介
藤田憲一[フジタケンイチ]
(株)ジェイ・マーチ取締役兼CEO(最高経営責任者)。1970年愛媛県出身。大学時代は法学部で司法試験の勉強に励む。工業所有権法(いわゆる著作権法)の勉強の過程で米国の黎明期のインターネットに出会い、その中で脱マス・マーケティングという考え方や欧米流のダイレクトマーケティングの考え方に関心を持つ。大手ダイレクトマーケティング会社、大手広告代理店を経て、大手シンクタンクで「価格.com」など有力コミュニティのログデータをデータマイニングする事業、テキストマイニング事業などの新規事業の立ち上げに従事後、平成15年7月取締役就任。翌月CEOに就任。現在、株式会社ニューズウォッチ情報分析事業部長、2社の要職を兼任
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。