内容説明
非上場株式や持分等取引相場のない株式等の評価をめぐる争いは、古くから利害関係者の頭を悩ます問題の1つになっている。実務上、評価手法の選択、評価の資料の状況等に起因して、株価が決定されるため、統一した判例理論がない状況である。そこで本書は、近年の株式の価格決定に関する傾向を可能な限り俯瞰し、リスク許容度を考慮しつつ、裁判以前の価格交渉や裁判における主張立証の焦点の明確化に役立つ情報を提供する。まず、株式評価アプローチの基本を踏まえた上で、平成期以降の裁判例を分析した後、実際の株価決定に係る申立ての手続にまで言及する。
目次
1章 裁判目的の株価評価
2章 株価評価の方法
3章 裁判例の動向
4章 裁判例分析(平成元年以降)
5章 裁判例一覧
6章 手続編