内容説明
サプライチェーンは、現在ではSCM(サプライチェーン・マネジメント)という概念で実学的に普及しつつあり、まさに産業界では「SCM現象」という形で一種の流行現象を起こしつつある。本書では、流行語としてのSCM概念を啓蒙するのではなく、既世代型流通を次世代型流通へ大きく質的に変容させるための戦略的武器としてSCMの役割を位置づける。
目次
ITマーチャンダイジング革命
第1部 ストア・ブランド・サプライチェーンの事例研究(カジュアルストア・ブランドのSCM事例研究;ファッションストア・ブランドのSCM事例研究;モード系ファッション・ブランドのSCM事例研究;コンビニエンスストア・ブランドのSCM事例研究;ストア・ブランドのSCM業務プロセス事例研究)
第2部 次世代流通サプライチェーンの方法論的研究(百貨店マーチャンダイジング視点から見たSCM方法論;ITマーチャンダイジングの知識構造から見たSCM方法論;IT視点から見たSCM方法論;キャッシュフロー視点から見たSCM方法論;ショッピング・センター視点から見たSCM方法論)
第3部 次世代流通サプライチェーンの理論的研究(次世代SCMと仮想企業体の構築;SCM行動をめぐる理論的諸問題;既世代型から次世代型への変容戦略;次世代SCMにおける情報活用戦略)
著者等紹介
菅原正博[スガワラマサヒロ]
1936年生。大阪市立大学大学院博士課程修了、経済学博士、主たる専門分野はマーケティング。現在、宝塚造形芸術大学教授兼同大学感性工学研究所長、同大学院デザイン・マネジメント、ファッション・マネジメント担当。1966年以降、約30年間にわたって住友ビジネス・コンサルティング社の主催する「住友マーケティング講座」を通じて約1,000名にわたる実務家に対してMBAレベルの実学教育を担当してきた。また、86年から6年間、龍谷大学大学院修士課程でMBAレベルの実学教育を行ってきた。現在、日本広告学会、ファッション・ビジネス学会の理事を務める
吉田裕之[ヨシダヒロユキ]
1954年生。同志社大学大学院商学研究科博士後期課程修了。主たる専門分野はマーケティング。現在、京都産業大学経営学部教授。マーケティング戦略、商業概論担当。日本企業のマーケティング行動と流通政策の研究に取り組んでいる。アプローチ方法が多彩で、歴史分析から現状分析まで幅広くこなす。現在、日本商業学会、経営史学会の会員
弘津真澄[ヒロツマスミ]
1963年生。近畿大学大学院商学研究科博士前期課程修了。主たる専門分野は流通情報システム。現在、福岡大学商学部助教授。情報産業論、情報処理入門、情報処理基礎、情報表現技術担当。情報や情報技術をキーに、流通やマーケティングの研究に取り組んでいる。現在、日本商業学会、ファッション・ビジネス学会の会員
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