出版社内容情報
昨今資金調達や報酬制度における手法は多様化している。本書ではこれらのスキームに用いられる新株予約権、新株予約権付社債、種類株式について発行目的ごとに活用方法と評価の論点を解説。
内容説明
近年、企業の資金調達や報酬制度の手法は多様化・複雑化しています。上場企業でも新株予約権を用いた資金調達スキームが増えており、また、未上場企業ではその大半の資金調達に種類株式が用いられています。さらに、新株予約権をインセンティブ目的で発行する企業も多く、無償のストック・オプションだけでなく、有償発行の新株予約権、信託を用いたスキーム、さらには、普通株式をそのまま用いたリストリクテッド・ストック等、さまざまなスキームが用いられています。本書ではこれらのスキームに用いられる新株予約権、新株予約権付社債、種類株式について、資金調達、インセンティブ、M&A、事業承継などの発行目的ごとに活用方法と評価の論点を解説しています。
目次
第1章 種類株式、新株予約権等の種類と発行場面
第2章 評価の必要性
第3章 一般的な評価手法
第4章 ストック・オプション
第5章 有償時価発行新株予約権(有償ストック・オプション)
第6章 時価発行新株予約権信託、リストリクテッド・ストック、ESOP
第7章 第三者割当新株予約権
第8章 第三者割当新株予約権付社債
第9章 上場会社のファイナンスで用いられる第三者割当種類株式
第10章 ベンチャー・ファイナンスで用いられる種類株式
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nekozuki
10
FOや新株予約権で著名なプルータス編の新株予約権・種類株式解説本、特性解説から評価の手法までニッチだが勉強になる。主に上場企業向けで普通株式に時価がある前提の設計なので、自分がやっている未上場向けファイナンスとはちょっと違うが、そもそもの商品設計等は似た部分があると思う。 最後のベンチャー向けファイナンスにおける優先株の評価についても面白い。2021/04/05
Kyo-to-read
3
ファイナンス手法として新株予約権や種類株式についての検討する際の論点を整理するために読書。本テーマに関係する書籍は分厚い専門書が多く、細分化されたものばかりなので、概要を横断的に網羅できる本書は実務で使わないけど知識が欲しい人にはちょうどいいボリューム。内容も基本的な論点や評価に影響する要素は一通り簡潔にまとめられているので、概要を知りたい人にはおすすめ。これ以上詳しくなりたいのであれば、専門書もさることながら、実事例の関連資料をじっくり読むことが必要だろうなと思う。2025/04/20