内容説明
この10年間に日本経済は一変し、労使関係も新しい段階に入った。高齢化の進展、若年労働力の絶対的減少により、90年代後半には日本の労働力の不足時代が到来するが、「海外労働力の導入」よりも、その前に「日本の中高年労働力の再編と育成・活用」が重視されねばならない。2000年を控えて、本格的な高齢化時代の到来が近いが、労使それぞれの立場からこの問題への対処とその研究が要請されている。
目次
総論(人間の寿命と残した業績―歴史上の人物から;生涯設計と高齢化時代の課題;定年制と就業実態;高齢者の労働能力―60歳代前半層を中心として)
各論(高学歴・高齢化と年功賃金制;退職後の生活への新たなビジョン―ネオ・ルネサンスの契機としての高齢化;社会変化と女子雇用;高齢化・高学歴社会における中高年女子労働―パートタイマーを中心として;高年齢者の雇用と定年延長;高齢化社会の政治参加;高学歴・高齢化社会における消費構造と生活意識;生きがいとレジャー;高齢化・高学歴化社会―労働組合からの若干の考察;高齢化社会における労働組合の対応;トヨタ自動車における高齢化への対応―労働組合の立場からの考察)