内容説明
会計社会とは、「会計に関わる当事者、当事者の行動、当事者を取り巻く内部環境および外部環境(制度・規則)の総体」である。会計の国際的統一化の流れは、わが国会計・監査制度に大幅な改革をもたらし、「会計社会」の実情を一変してしまった。また、資本市場のボラティリティの増大は、会計情報の質の検討を要請している。本書は、インタビューやアンケート調査、また理論分析、モデル設計に基づく実証分析により、会計社会の実態を浮き彫りにするものである。
目次
序章 会計・監査社会の変容のインプリケーション
第1章 機関投資家、資本市場の実態と会計情報―インタビュー調査を踏まえて
第2章 利益の質と非効率な市場
第3章 利益の質と会計発生高
第4章 新興市場における市場環境の変化と企業情報―継続企業の前提に係る開示
第5章 新興市場上場企業の財務報告に対する姿勢
第6章 新興市場上場企業のIR分析
第7章 経営者の業績予想と市場の評価
第8章 IPO市場の価格形成と財務報告の信頼性
第9章 組織文化から捉えたわが国監査法人の特質
第10章 公会計における変革の萌芽―会計社会の拡大
著者等紹介
黒川行治[クロカワユキハル]
商学博士(慶應義塾大学)。1952年8月神奈川県に生まれる。1975年3月慶應義塾大学工学部管理工学科卒業。1977年3月慶應義塾大学大学院工学研究科管理工学専攻修士課程修了。1979年3月慶應義塾大学大学院工学研究科管理工学専攻博士課程中退。1979年4月慶應義塾大学商学部助手。1982年3月慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程単位取得。1983年4月慶應義塾大学商学部助教授。1986年7月~1988年6月米国イリノイ大学訪問研究員。1992年4月慶應義塾大学商学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。