内容説明
本書で扱う証券投資は、経済動向や企業業績といったファンダメンタルズに基づき、1年から数年単位の中長期的な視点で株式や債券を保有して投資収益を得ようとするスタイルの投資である。こうした証券市場や投資対象に関する理解を深めるためには、どのようなデータがあるのか、どのように発想し、何を計算すればよいのか、また新聞・雑誌や日常生活の中で何に注目すればよいのかなど、的確に手足を動かすことが不可欠である。本書は、現実の証券市場を勉強し、分析したいと思っている読者を対象としている。それは、学生や実際に株式投資を実践してみたい社会人はもちろんのこと、証券市場で何らかの仕事をしている者にとっても役に立つものである。
目次
中長期投資の視点
第1部 日本経済の位置づけ(日本経済の相対的な地位;金利水準の分析;日本経済と企業;景気動向と企業業績;経済の現状と先行きの分析;産業構造の変化;世界の現状を把握する)
第2部 証券市場の分析(為替レートと金利;証券市場における指数;適切な株価水準に関する分析;株式保有構造と投資家行動;証券市場の変化)
第3部 企業の分析(企業分析のポイント;企業価値と株式価値の評価方法;情報と価値;社会的な貢献と企業価値)
著者等紹介
川北英隆[カワキタヒデタカ]
京都大学大学院経営管理研究部教授。1950年奈良県大和郡山市生まれ。1974年京都大学経営学部卒業。同年、日本生命保険に入社。ニッセイ基礎研究所金融研究部上席主任研究員、資金証券部部長、取締役財務企画部部長等を経て、2003年3月、日本生命保険を依願退職。2002年7月中央大学国際会計研究科特任教授。2004年4月同志社大学政策学部教授。2006年4月から現職。証券市場、証券投資を担当。現在、日本証券アナリスト協会副会長、日本ファイナンス学会理事等を務める。著書に『株式市場のマイクロストラクチャー』(共著、1998年、日本経済新聞社、日経経済図書文化賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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