出版社内容情報
工業技術の進歩・改良のためには,諸外国の優れた技術(に関する知識・情報)にふれることが不可欠であるといえます。そのためには,それぞれの技術について書かれた書籍・文献・説明書などを読む(読んでその内容を理解できる)能力が求められるわけですが,それらのほとんどすべてのものは,今や世界語ともいえる英語で書かれているといっても過言ではないでしょう。
ところが,工学を学ぼうとする人々が,英語で書かれた書籍・文献などを読む(読まなければならない)機会が増えてきているにもかかわらず,工学一般の基本的かつ重要な事柄を扱い,しかも,それらをわかりやすく説明してした英文による入門書は,残念ながら,きわめて少ないというのが現状です。
本書は,専門分野に関する基本的かつ重要な事柄を学び,それらについての理解を深めると同時に,英語(専門分野に特有の技術英語)の運用能力も高める,ということを目的として作成したものです。
また,電気・電子工学が工学全般の基本をなしているということに鑑み,本書では,特に,電気・電子工学に関連した項目を扱いました。この点もまた,上記の本書の作成目的と相まって,他書には見られない特色であると自負しております。
まずは独力で問題に取り組む,という姿勢が大切なことはいうまでもありません。独力で練習問題を解いてみましょう。特に,第1部の「数学」に関しては,練習問題に先立つ説明をよく読み,その内容を理解したうえで練習問題に進むとよいでしょう。そして,その後,「解答と解説」を参照して,それぞれの項目に関する理解を深めていってください。
授業の中でテキストとして用いるだけでなく,独学で電気・電子工学の基礎を学ぼうと考える方々にも活用していただけるようにと,練習問題には,解答に加えて,必要に応じて解き方についての詳しい説明も付けました。また,学習の便を考慮して,「解説と解答」は別冊にしてあります。
さらには,第1部では「数式と図形」の基礎を扱いましたので,理数系を専門とする方々にも活用していただけると思いますし,第2部で扱っている「電気回路と計測」は,電気・電子工学以外の分野を専門とする方々(たとえば機械工学にとっては,電気・電子工学は,今や必要不可欠な分野といえるでしょう)にも,本書を有効に活用していただけるものと確信しております。
最後に,工学一般における電気・電子工学分野の重要性を説いて本書の執筆を奨めてくださった東京電機大学の吉澤貞教授,本書の出版の機会を与えてくださった東京電機大学出版局の方々,中でも日本とイギリスという不便な状況にありながらも,本書の内容・構成に関して多くのご助言をくださり,校正終了時まで親身にお世話してくださった,編集課の松崎真理氏に,心より御礼申し上げます。
(ケンブリッジにて)
著者記す
第1部 数式と図形の英語表現
第1章 数量の単位
長さ,面積,容積(体積),重さ,温度
練習問題
第2章 数
整数,基数詞,序数詞,小数,分数
練習問題
第3章 四則演算
加法,減法,乗法,除法
練習問題
第4章 累乗と根
累乗,根
練習問題
第5章 括弧と比例ほか
括弧,比例,その他
練習問題
第6章 平面図形(1)
角,線,三角形,多角形
練習問題
第7章 平面図形(2)
円,接線
練習問題
第8章 立体図形
円柱,角柱,円錐,角錐
練習問題
第9章 位置関係
物の場所
練習問題
第2部 電気回路と計測の英語表現
第1章 直流
帯電,電流,電圧,抵抗
練習問題
第2章 交流
実効値,最大値,平均値,周波数,周期
練習問題
第3章 ベクトルと複素数
ベクトル,複素数
練習問題
第4章 三相交流
三相交流電圧・電流,星形結線,デルタ結線
練習問題
第5章 磁界
磁力,ファラデーの法則,クーロンの法則,レンツの法則
練習問題
第6章 電磁誘導
アンペアの右ねじの法則,フレミングの左手の法則
練習問題
第7章 電界
摩擦電気,電界の強さ,電子放出,絶縁破壊
練習問題
第8章 測定と計器
測定,計器
練習問題
第9章 計測
積算計器,遠隔測定
練習問題
ギリシア語
文字,数,10の整数乗倍の接頭語
索引
別冊 ★解答と解説
内容説明
本書は、専門分野に関する基本的かつ重要な事柄を学び、それらについての理解を深めると同時に、英語(専門分野に特有の技術英語)の運用能力も高める、ということを目的として作成したものです。
目次
第1部 数式と図形の英語表現(数量の単位;数;四則演算;累乗と根 ほか)
第2部 電気回路と計測の英語表現(直流;交流;ベクトルと複素数;三相交流 ほか)
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- 和書
- 夢のあとで映画が始まる