出版社内容情報
コンピュータを用いて画像を生成し,表示装置に表示する技術をコンピュータグラフィックス(CG:ComputerGraphics)と呼んでいる.この技術は当初,科学技術における計算結果を図形表示したり,物体の物理的な運動を可視化する目的で開発されたが,最近では科学技術分野だけでなく,映画やテレビのコマーシャル映像などでも盛んに利用されており,一般の人にもなじみの深い技術となってきている.また,コンピュータゲームやお絵描きソフトなどの子供向けの商品にも使われており,誰でもが経験している技術ともいえる.
しかし,その画像生成のしくみについては必ずしも多くの人が理解しているわけではなく,CGを用いて画像を生成できる人は少ないと考えられる.このCG技術を紹介した書籍も少なくないが,専門的な技術の解説や既存のCGソフトの使い方を紹介したものが中心で,個人で自由に発想した画像を生成する技術について解説したものは比較的少ないと思われる.
そこで本書では,CG技術を用いて画像を生成することに興味をもつ人を対象に,C言語の初歩程度の予備知識で画像生成を行うことを目的に,CGのしくみをその初歩から解説した.すなわち,単に既存のCGソフトを使って画像をつくるのではなく,CGの基礎を理解することによって,自分で発想した画像を,パソコンなどの簡易な装置で基本部から生成できるようにすることを目標とした.
本書は,CG技術の基礎的な部分を中心に解説した入門書であり,本書によってCG技術の基礎を理解した後,高度なCG技術の解説書に進むことをお勧めする.
本書がCGに興味をもつ人にとってCG技術への入口になれば幸いである.
1999年1月
村上伸一
第1章 コンピュータグラフィックスの概要
1.1 コンピュータグラフィックスとは
1.2 コンピュータグラフィックスの歴史
第2章 コンピュータによる画像生成
2.1 画像生成の原理
2.2 CGを実行する機器の構成
2.3 画像生成プログラム
2.4 C 言 語
第3章 2次元CGの基礎
3.1 2次元図形の数式表現
3.2 2次元図形の特徴量
3.3 2次元図形の変換
第4章 2次元線図形の生成
4.1 2次元画面の構成
4.2 各種線図形要素の生成
第5章 2次元面図形の生成
5.1 面図形要素の生成
5.2 図形相互の位置関係
5.3 高度な2次元図形の表示技法
第6章 グラフィックスソフト
6.1 概 説
6.2 パソコンによる図形表示の概略規格
6.3 C言語によるグラフィックス
6.4 Visual C++言語によるプログラム
6.5 プログラム作成上の主要なテクニック
第7章 3次元CGの基礎
7.1 3次元物体の数式表現
7.2 3次元空間の特徴量
第8章 変換処理
8.1 座標変換
8.2 物体の移動と座標の変換
8.3 投 影 法
8.4 クリッピング
第9章 3次元画像の構成
9.1 3次元物体のモデリング
9.2 3次元物体のデータ構造
第10章 陰影表現法
10.1 3次元物体の陰影表現法
10.2 3次元物体のレンダリング法
10.3 テクスチャ表現法
第11章 CGプログラムの実例
付録 演習問題の略解およぴ解法の手引き
内容説明
本書では、CG技術を用いて画像を生成することに興味をもつ人を対象に、C言語の初歩程度の予備知識で画像生成を行うことを目的に、CGのしくみをその初歩から解説した。すなわち、単に既存のCGソフトを使って画像をつくるのではなく、CGの基礎を理解することによって、自分で発想した画像を、パソコンなどの簡易な装置で基本部から生成できるようにすることを目標とした。
目次
第1章 コンピュータグラフィックスの概要
第2章 コンピュータによる画像生成
第3章 2次元CGの基礎
第4章 2次元線図形の生成
第5章 2次元面図形の生成
第6章 グラフィックスソフト
第7章 3次元CGの基礎
第8章 変換処理
第9章 3次元画像の構成
第10章 陰影表現法
第11章 CGプログラムの実例
著者等紹介
村上伸一[ムラカミシンイチ]
大阪大学大学院工学研究科電子工学専攻博士課程修了(1970)。工学博士(1970)。職歴はNTTヒューマンインタフェース研究所、東京電機大学工学部情報通信工学科教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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