初めて学ぶ基礎制御工学 (第2版)

個数:

初めて学ぶ基礎制御工学 (第2版)

  • ウェブストアに4冊在庫がございます。(2024年03月29日 05時09分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ A5判/ページ数 283p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784501109608
  • NDC分類 548.3
  • Cコード C3054

出版社内容情報

制御技術は,航空機や船舶などの乗り物,製造業の機械装置,プロセス工場の自動化設備など,社会や産業から家庭用の電気製品にいたるまであらゆる分野に導入され実用化されている。制御技術には必ず測る,つまり計測技術が伴う。したがって,制御といってもそこに計測が伴わなければ制御は不可能である。こうした計測・制御技術が応用されていない機械装置や工業製品を見いだすことは困難であるといっても過言ではない。現在の一般家庭ではクーラー,冷蔵庫,掃除機,時計,オーディオ製品などの家庭用電気製品に加え,乗用車がごく普通に使用されている。こうした製品や機器には大小様々のモータが使用され,その数を数えると50個~100個にはなるであろう。それらモータの駆動には必ずといってよいほどに計測・制御技術が応用され,その技術は機器使用の便利さと省エネルギーの追求に役立てられている。
 高度な制御工学や制御応用技術の基礎は古典的な制御理論にある。その古典制御理論の理解なくして現代制御理論,デジタル制御理論,システム理論,ファジイ制御理論などの近代制御理論は理解しがたい。
 初めて制御工学を学ぶ人は,「フィードバック制御」とは何か,「ラプラス変換」とはどのような変換か,「ラプラス変換」と「ブロック線図」の関係は何か,ステップ応答,インパルス応答という場合の「ステップとかインパルス」とは何か,「周波数応答」の周波数による応答とはどのようなことか,「ボード線図」や「ナイキスト線図」は描けるがそれが何のために役に立つのか,「機械装置に制御を導入するとどのような利益があるのか」……というような学習上の壁や疑問にぶつかり,その理解に苦しむことが多いのではなかろうか。
 最初に手にした書物が難解であると,その分野の学問に入りにくいとよく言われる。本書は,初めて制御工学を学ぶ人を対象に書かれ,「計測と制御の関係」,「制御とは何か」,「メカトロニクスとは」というような疑問に答えるものである。
「なぜ」という疑問が解決したところで理論的な解析・設計を学ぶことは,それなりの意義があるし、やる気も起こる。各章末の問題は決して難しいものではない。読者自ら問題に挑戦し、さらに高度な制御工学を学んでいきたい。
 初学者が本書を頼りに勉学すれば、制御についての最小限のことがらが理解でき,その確信が得られることを努力目標として本書は書かれたものである。制御工学は,機械 電気・通信,数学,情報,コンピュータなど広い分野にわたる学問である。本書は,制御の基本・基礎事項について間口を広げず,わかりやすく 解説し,考え方に重点を置いたつもりである。わかりやすくすることに主眼をおいたために,少々くどいところもあることをお許し願いたい。
 本書を手にした最初に,第1章をぜひ読んで頂くことをお願いする。その理由は,制御とは,なにもロボットや機械を自動的に動かす技術だけではないことがわかるからである。さらに,人間の行動,動作をはじめ政治,経済,教育までもが制御であることがわかり,制御なくしてこの世の中は成り立たないことも理解できるからである。大学,短大,工業高等専門学校などで教科書として使われる場合には,学生に対し第1章をまず読んでもらい,その感想を書いてもらうことをおすすめする。それによって,学生は・自分自身が制御系であることを理解できる。そして,その制御がうまく行われているならば自身の学業成績にもよい効果が反映することもわかる。 本書を出版するにあたり,東京電機大学出版局の岩下行徳氏には大変お世話になった。心よりお礼申し上げる。

1994年3月 森政弘 小川鑛一

第1章 人間・機械と制御
1・1 人間の動作と機械の運動の特徴
[1]人間の動作と計測・制御
  [2]人間と機械の特徴
  [3]制御工学から見た人間と機械
  [4]制御の役割
1・2 制御と情報・処理
[1]人間と情報
  [2]約束と媒質の変化
  [3]アナログ情報とデジタル情報
  [4]物理情報の入手と処理
1・3 制御の役割
[1]制御とは何か
[2]制御のすばらしさ
[3]数学モデルとシミュレーション
  [4]温度制御のおじさん
演習問題[1]
第2章 機械制御とプロセス制御
2・1 機械制御とプロセス制御の特徴
  [1]機械制御とプロセス制御の特徴
  [2]機械制御とプロセス制御の制御装置
  [3]操作要素(アクチュエータ)
  [4]センサ(検出要素)
2・2 機械制御
2・3 プロセス制御
  [1]プロセス工業とは
  [2]プロセス制御
演習問題[2]
第3章 制御系の数学的記述
3・1 システムとはなにか
  [1]システムの線形性と重ね合わせ
  [2]入力と出力
3・2 数学モデルの誘導
  [1]ダンバーの数学モデル
  [2]ばねとダンバーの組み合わせ機構の数学モデル
3・3 ステップ関数とインパルス関数
  [1]ステップ関数
  [2]インパルス関数(デルタ関数)
  [3]インパルス関数とステップ関数の関係
3・4 ラプラス変換入門
  [1]ラプラス変換とは
  [2]徹分方程式とラプラス変換
  [3]ラプラス変換と伝達関数
  [4]ロケットエンジン制御システムとブロック線図
3・5 制御系の基本要素とその伝達関数
  [1]比例要素
  [2]微分要素
  [3]積分要素
  [4]1次遅れ要素
  [5]2次遅れ要素
  [6]むだ時間要素
3・6 フィードパック制御系のブロック線図と伝達関数
  [1]フィードバック制御系
  [2]フィードバック制御系のブロック線図と伝達関数
  [3]ブロック線図の等価変換
  [4]直流モータの伝達関数
演習問題[3]
第4章 制御系の時間応答
4・1制御系基本要素の時間応答
  [1]比例要素の時間応答
  [2]微分要素の時間応答
  [3]積分要素の時間応答
  [4]むだ時間要素の時間応答
  [5]1次遅れ要素の時間応答
4・2 時定数とはなにか
4・3 2次遅れ要素の時間応答
4・4 フィードバック制御系の応答
  [1]フィードバック制御系の単位ステップ応答
  [2]フィードバック制御系のインパルス応答
4・5 むだ時間プラス1次遅れ系のステップ応答
  [1]プロセス制御系の比例制御の解析
  [2]プロセス制御系の比例プラス積分動作の解析
4・6 フィードバック制御系の特性表現方法
演習問題[4]
第5章 制御系の周波数応答
5・1 周波数応答とは
5・2 周波数伝達関数とは
5・3 周波数領域における制御系の特性表現
  [1]正弦波の魔力
  [2]周波数特性(ボード線図)
5・4 ボード線図の描き方
  [1]伝達関数1/sとsのボード線図
  ★[2]1/(T1s+1)と(T2s+1)のボード線★
  ★[3]2次遅れ系ωn2/(s2+2ζωns+ωn盲2)のボード線図★
  [4]複雑なシステムのボード線図
5・5 ナイキスト線図とは
5・6 時間関数と周波数関数の対応
演習問題[5]
第6章 制御系の特性改善
6・1制御系特性改善の考え方
6・2 ゲイン調整による特性改善
6・3 直列補償要素による特性改善
6・4 並列補償(フィードバック補償)による特性改善
演習問題[6]
第7章 線図による安定判別とラウスの安定判別法
7・1 安定・不安定なシステム
7・2 制御系の不安定はなぜ起こるか
[1]特性方程式(1+G(s)H(s)=0)と周波数伝達関数
  [2]特性方程式と不安定現象
7・3 ボード線図と特性方程式の関係
7・4 ボード線図による安定・不安定の判別
7・5 ナイキスト線図による安定・不安定の判別
7・6 ニコルス線図と安定・不安定
7・7 ラウスの安定判別法
演習問題[7]
第8章 メカトロニクス
8・1 メカトロニクスとは
  [1]機械の知能化
  [2]メカトロニクスと機槻制御(サーボ機構)
8・2 メカトロニクスの例
  [1]CNC工作機械
  [2]ロボット
8・3 制御技術の未来
演習問題[8]
参考文献
演習問題の答
索 引

内容説明

本書は、初めて制御工学を学ぶ人を対象に書かれ、「計測と制御の関係」、「制御とは何か」、「メカトロニクスとは」というような疑問に答えるもので、制御の基本・基礎事項について間口を広げず、わかりやすく解説し、考え方に重点を置いた。第2版では、初版において重複していた内容を統一し、前半では制御の意味を分かっていただけるように詳述し、そして、後半ではラプラス変換を用いて古典的制御の解析法について解説した。さらに周波数による制御系の振る舞い、時間応答に比べ難解な周波数応答、周波数伝達関数とはなにかが理解頂けるよう配慮した。

目次

第1章 人間・機械と制御
第2章 機械制御とプロセス制御
第3章 制御系の数学的記述
第4章 制御系の時間応答
第5章 制御系の周波数応答
第6章 制御系の特性改善
第7章 線図による安定判別とラウスの安定判別法
第8章 メカトロニクス

著者等紹介

森政弘[モリマサヒロ]
名古屋大学工学部電気学科卒業(1950)。工学博士(1959)。東京大学助教授(生産技術研究所)。東京工業大学教授。同名誉教授。(株)自在研究所代表取締役社長

小川鉱一[オガワコウイチ]
早稲田大学第二理工学部卒業(1963)。リーハイ大学工学部修士課程修了(1965)。工学博士(1985)。航空宇宙技術研究所技官。東京工業大学工学部助手。放送大学助教授。東京電機大学理工学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

もんちゃん

0
2016/11/23再読

0
PID制御のそれぞれの欠点も、有ったほうが良かった。2023/10/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/250206
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。