内容説明
至誠の剣豪が語る「日本人の生き方」。慶応四年、慶喜恭順の意を伝えるため、不惜身命、官軍本営に単身乗り込みついに江戸城無血開城への道を開いた幕末屈指の英傑―山岡鉄舟。禅によって剣の道を極め、剣の道を通じて人間の完成に至ったその独特の境地から語られる武士道とは何か?心友・勝海舟の評論を加えた歴史的名著。
目次
1 山岡鉄舟の生涯
2 鉄舟先生に「武士道」談を聞く
3 現代社会の混迷と武士道
4 武士道の起こりとその発達
5 明治の御代の武士道
6 武士道の精華―無我の実現
7 武士道を広義に解す
8 おんな武士道
9 文武両道の思想
感想・レビュー
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猫
7
山岡鉄舟が晩年(といっても50歳)に門人たちに求められて、武士道に関する講義をしたのをまとめたものに、勝海舟の評論と著者の考えをまとめたものが添えられている。鉄舟の考え目指し極めたところの武士道、武士道の歴史、当節の風潮で憂えることなど。心を磨いて忠孝徳信を尽くす為の手段として剣と禅を極めたという感じ?歴史解釈には首をかしげるところが多いけど、当時と今で資料が違うのだからそれは仕方ない。 著者の明治と昭和の武士と日本人の話は頷く部分も多かったけど、ちょっと昭和の人に対して悪く言い過ぎな感じも。2018/03/25