内容説明
日本海軍の2人乗り小型潜水艇「甲標的」は、太平洋を進撃してくる米艦隊を邀撃し、その兵力を漸減することを目的に開発されたが、太平洋戦争の開戦直前になるとこれが改めて“特殊潜航艇”と称されて、本来の開発意図にはそぐわない真珠湾やディエゴスワレス湾、シドニー湾など港湾侵入作戦に投入された。その開発から訓練、携わった人物たちを軸に、真珠湾特別攻撃隊やディエゴスワレス、シドニーへ突入した第2次特別攻撃隊がいかなる最期を遂げたかについてを、米側資料と照らし合わせて写真と図版で解説する。
目次
第1部 甲標的の制式化と搭乗員養成(小型潜水艇の開発;搭乗員養成と合戦準備)
第2部 真珠湾特別攻撃隊(真珠湾攻撃)
第3部 ディエゴスワレス・シドニー攻撃(第2次特別攻撃隊の編成;第2次攻撃隊出撃;ディエゴスワレス攻撃隊;シドニー攻撃隊)
巻末資料(特殊潜航艇搭乗員戦没者;甲標的講習員期別一覧;甲標的と特殊潜航艇認識の見直し;甲標的関連年表)
著者等紹介
勝目純也[カツメジュンヤ]
昭和34年(1959年)神奈川県鎌倉市に生まれる。曽祖父は海軍大将野間口兼雄。親族に多数の陸海軍人がおり、幼少の頃からとくに海軍に興味を持って育った。社会人になってから本格的に海軍史に興味を覚え、主に潜水艦戦史を専門に研究を続け、現在は情報機器関連メーカーに勤務のかたわら研究成果を書籍、雑誌、機関紙に執筆している。財団法人三笠保存会評議員、日本海軍潜水艦出身者交友会『伊呂波会』事務局長、潜水艦殉国者慰霊祭連絡会委員、東郷会常務理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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