内容説明
ソ連軍にその進路を絶たれ、総統命令により撤退さえも許されなかった孤立した6万余のドイツ軍兵士たちが見たものとは…ウクライナの大地を流れるドニエプル川の支流グニロイ・ティキチェ。1944年1月、この小流に面したチェルカッシィにおいて、コルスン・ポケットと呼称される包囲戦が展開した。それは戦局の流れを大きく左右するものではなかったが、ドイツ地上軍兵士たちにとって悪夢の出来事となった。米陸軍出身の著者による長年の調査と、生還した数少ない兵士たちのインタビューをもとに構成された独ソ戦秘話。
目次
第5部 いましか無い(ブライス、再度試みる;ノボ・ブーダの戦い;239高地での行き詰まり)
第6部 突破(シャンデロフカでの待機;シュテンマーマン集団の突破;コーニェフの憤激;ウクライナの地獄;後衛部隊はゴーントレット(棒打ち刑)を走る
生存者の話)
第7部 祝辞と非難(両陣営の勝利祝い;ヒットラーと聴衆)
著者等紹介
ナッシュ,ダグラス・E.[ナッシュ,ダグラスE.][Nash,Douglas E.]
ノースカロライナ州出身。1974年にアメリカ陸軍に入隊し、1980年にウエストポイントのU.S.ミリタリーアカデミー(陸軍士官学校)を卒業。その後、アメリカ、ドイツにおいて騎兵および機甲部隊将校として勤務。1990~91年には特別作戦将校として「砂漠のシールド」作戦や「砂漠の嵐」作戦に参加したほか、北イラク、キューバ、およびコソボでの平和維持活動にも参加。1995年、カンザス州フォートレヴェンワースの指揮幕僚大学の名誉指揮官となる。主に第二次世界大戦中のソビエト、ドイツ両方からの視点から東部方面における戦闘を研究。現在はバージニアに住み、執筆活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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