出版社内容情報
日本陸軍情報誌「FRONT」にカメラマンとして参加した菊地俊吉氏による、当時最高の器材と陸軍の全面協力によって撮影された三式戦闘機「飛燕」の臨場感あふれる写真と、戦闘員のアルバムから秘蔵の写真を収集した渾身の写真集。写真の解説には幾年にも渡り、第244戦隊を研究し続けた櫻井隆氏を起用し、氏による戦闘員への取材によって裏付けがとられた正確な解説は、今までの「飛燕」のイメージを一新するだろう。
内容説明
陸軍の嘱託カメラマン菊池俊吉氏が当時最高の器材を使い、部隊の全面協力のもと撮影、戦後59年にわたり保存されていたネガから新たに焼いた写真からは、冷たいジュラルミンの肌触り、漏れだしたオイルの臭いさえ感じられる。また航空史家、桜井隆氏による写真解説は244戦隊会への取材から得たもので非常に正確であるばかりか、未知の情報に満ちている。
目次
第1章 菊池俊吉氏撮影による三式戦
第2章 244戦隊勇士のアルバムより
著者等紹介
菊池俊吉[キクチシュンキチ]
1916年5月、岩手県花巻市生まれ。オリエンタル写真学校卒業。1938年、東京光芸社写真部に入社、報道写真家としての道を歩み始める。1941年、岡田桑三氏によって設立された東方社の写真部に入社、翌年2月に創刊された対外宣伝誌『FONT』の写真スタッフとして参加する。1945年9月、広島で被爆者の医療状況を撮影。仁科災害学術調査団のスチール写真を担当。戦後は木村伊兵衛らと文化社へ写真家として参加、焼け野原の東京を撮影した『東京1945年秋』を出版した。科学雑誌『自然』に創刊から参加し、内外科学者のプロフィールなど科学分野の写真に携わりながら、『世界』『中央公論』『婦人公論』などのグラビアページに写真を発表。1986年には歴史的資料となる『銀座と戦争』、『昭和の歴史』などの写真集に作品を掲載した。同年には、川崎市民ミュージアムに20点、1989年には東京都写真美術館に30点と多くの作品が永久保存された。1990年11月、74才にて逝去。没後、米子美術館、京都国際平和ミュージアム、東京江戸博物館などにも作品が永久保存されている
桜井隆[サクライタカシ]
1951年11月、東京都調布市生まれ。国際航空大学校整備科卒業。1990年、30年来の念願であった244戦隊史の本格調査を開始。1995年10月、戦後50周年慰霊祭に合わせて、その成果を『陸軍飛行第244戦隊史』として出版した。その後も調査を続け、2000年9月、ウェブサイト「陸軍飛行第244戦隊・調布の空の勇士たち」も開設
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roatsu