出版社内容情報
第ニ次大戦中、英国が生んだ全木製万能双発機デ・ハヴィラント・モスキートは高速偵察機として開発された。本書では、ノルウェー侵入、ゲシュタポ本部奇襲作戦など、危険な任務を実行した‘ウッドゥン・ワンダー’の伝説に迫る。
内容説明
英国空軍の伝説的な全木製機、デ・ハヴィランド・モスキートは戦争の絶望的状況の中から生まれた素晴らしい技術的成果の典型であり、この機体サイズでは第二次大戦で最良の双発戦闘爆撃機だったといえるだろう。最初に実戦で使用された爆撃機型はB MkIVで、1941年11月にノーフォーク州スワントン・モーリーの第2航空群第105飛行隊に配備された。モスキートはこの部隊がそれまで装備していたブレニムMkIVよりも速度で大幅に勝っていたが、金属製ではなく木製の、空冷星形ではなく夜冷直列エンジンを搭載したこの機体の運用は当初、搭乗員にとっても整備員にとっても試練であった。本書は爆撃軍団と沿岸航空軍団での爆撃機型と戦闘爆撃機型の戦歴を扱い、さらにオーストラリア空軍と極東戦域での南東アジア軍団にも触れる。また、オスロのゲシュタポ本部爆撃、捕虜脱走計画支援のために行った収容所へのピンポイント攻撃、ベルリン夜間空襲など、デ・ハヴィランド社製双発機に与えられた、危険かつ困難な任務を果敢に遂行した搭乗員たちの体験談も数多く収録している。
目次
1章 低空襲撃作戦
2章 シャロー・ダイヴァーズ
3章 パスファインダー部隊
4章 第2戦術航空軍
5章 波頭を越えて
6章 ビルマのブリッジ・バスターズ
著者等紹介
ボーマン,マーティン[ボーマン,マーティン][Bowman,Martin]
ノーフォーク州ノーリッチ在住。フリーの航空史研究家、作家、写真家として活動する。また、『Aeroplane Monthly』『Flight International』『Wingspan』(以上英国)、『Air Classics』『Air Combat』(以上米国)など、内外の航空関連雑誌への寄稿も数多い
苅田重賀[カンダシゲヨシ]
1965年岡山県生まれ。大阪大学文学部卒業。東京在住
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