内容説明
ダグラスTBDデヴァステーターは、米海軍が艦載機としてはじめて装備した単葉機だった。雷撃機として製作された本機は1935年4月に初飛行、ダグラス社でちょうど129機が製作された。TBDは、部隊配備された1937年6月の時点では世界でもっとも近代的な飛行機であった。1941年12月の真珠湾攻撃の頃にすっかり旧式の飛行機となっていたが、雷撃と爆撃の両用をこなし米海軍の主力艦上攻撃機として1942年5月と6月の珊瑚海海戦とミッドウェーの海戦に参加、そして日本海軍の艦上戦闘機の邀撃によって恐るべき損害を受けたのである。本書はデヴァステーターについて書かれた数少ない専門書であり、多数の写真やカラーイラストを駆使して同機の戦前と、太平洋戦争中の活躍と損害、部隊編成、機体塗装/迷彩の変遷等を克明に記述している。
目次
1章 新たなる時代
2章 艦隊運用開始
3章 開戦
4章 珊瑚海
5章 ミッドウェイ
6章 評価
7章 飛行隊のマーキング
著者等紹介
ティルマン,バレット[ティルマン,バレット][Tillman,Barrett]
米国オレゴン州で過ごした少年時代から飛行機に親しみ、10代で飛行機の操縦を覚える。米海軍搭乗員の戦闘での功績を記録することと、彼らが飛ばした航空機の歴史をまとめることに人生を捧げ、世界中の多くの航空機ファンから「ミスター海軍航空隊」として知られている。これまでに第二次大戦の航空に関する20冊以上の著作があり、この他に小説も執筆している。また、『The Hook』『Flight Journal』『JETS』などの権威ある雑誌に400以上の記事を掲載。緻密な独自の調査が評価されて、アメリカ航空史学会とアメリカ空軍史財団から賞を贈られている
長町一雄[ナガマチカズオ]
1962年東京都新宿区生まれ。日本大学文理学部哲学科卒。書籍編集の傍ら、飛行機の模型を趣味とし、次第に実機、とくに第二次大戦の軍用機とその歴史に興味をもつようになり現在に至る
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