出版社内容情報
アニメ映画監督・宮崎駿が、その豊富な軍事知識と妄想で構築した超趣味的世界。古今東西の兵器と人間が織りなす狂気の情熱を描いたイラスト・エッセイ13編。
内容説明
宮崎駿の、目も眩む雑学と妄想の世界!アニメ映画風の谷のナウシカ、となりのトトロ、もののけ姫の監督、宮崎駿が、その豊富な知識と妄想で構築した超趣味的世界!兵器と人間が織り成す、バカバカしい狂気の情熱を描いた、珍奇なる物語13編。大ヒット映画「紅の豚」の原作、「飛行艇時代」を収録。
目次
第1話 「知られざる巨人の末弟」
第2話 「甲鉄の意気地」
第3話 「多砲塔の出番」
第4話 「農夫の眼」
第5話 「竜の甲鉄」
第6話 「九州上空の重轟炸機」
第7話 「高射砲塔」
第8話 「Q.ship」
第9話 「特設空母 安松丸物語」
第10話 「ロンドン上空1918年」
第11話 「最貧前線」
第12話 「飛行艇時代」
第13話 「豚の虎」
雑学トーク 「虎戦車の雑学と妄想」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ムッネニーク
77
129冊目『宮崎駿の雑想ノート [増補改訂版]』(宮崎駿 著、1997年8月、大日本絵画) 宮崎駿の軍事オタクっぷりが存分に発揮された、完全に公私混同な漫画/イラスト集。1992年に刊行されたものに新たに解説などを加えた増補版。 戦車、戦闘機、軍艦などの兵器を題材とした13の短編が並ぶ。冒頭で「資料的価値はいっさいありません」と語っているように、宮崎の妄想が多分に反映された虚実の入り乱れる内容となっており、ミリオタ以外は置いてけぼりになる事必至である。 〈いそげ ハンスまだか⁉︎ あわてるな はやくっ〉2024/10/10
oldman獺祭魚翁
64
宮崎駿監督が、オタク心全開で描いた「モデルアート」の不定期連載を纏めたもの。美しい水彩画で描かれる武骨な兵器の数々が、マニア心を刺激する。平和主義者なのに軍事オタク」という矛盾した部分は、僕も同様なだけに痛感する。しかし当初3頁だったものが、回を追うにつれ長くなり(原稿料は同じで良いから後1頁下さい、と宮崎氏自身が編集部に直訴したとか……)遂には連載したあげく、長編アニメにまでしてしまった訳だから、大変だったとはいえ、楽しかったんだろうなぁ……2020/05/29
りんご
44
情報が盛りだくさんなのですが、私は絵を見るために借りたと割り切って読みます。「映像研に手を出すな!」と言うアニメを見たのですが、そのノリ。とにかく描きたいこと、やりたいことのタネがいっぱい撒き散らかされてます。一流の人はアイデアノート(風)の時点で魅力が溢れてます。戦車、戦闘機はかっこいい。戦闘シーンに胸躍る。だが平和を愛する。矛盾はない。2022/08/21
saga
39
男の子の永遠の憧れである戦闘機、戦艦、戦車は、イラストを見ているだけで楽しい。戦争は忌むべきものだが、前述の乗り物も含めた兵器というのは男子の目に格好良く見えてしまうから始末に負えない。多分に創作が盛り込まれた実用性には乏しいと思われる氏のイラストを見ていると、ジブリ作品の原点が見えてくる。『紅の豚』の本書バージョンが読めたのも嬉しい。2014/11/14
寂しがり屋の狼さん
38
【図書館にて】宮崎駿さんの40年にわたる趣味の塊。単なる妄想ではなく雑学の集まりだから“雑想ノート”[宮崎駿 談]こうした妄想や雑学から素敵な作品を産み出してきたのかな📚️好きな事に熱中し続けるって素敵だなあ2019/05/12