出版社内容情報
米海軍学会出版部より出版された“砂漠の勝利 Desert Victory”)no全訳である。湾岸戦争はホットな戦争であり、政治的・歴史的評価を下すことは難しい。だが、湾岸戦争の片方の当事者(もう片方はもちろんイラク政府)ともっとも近い米海軍学会が、米軍将校のテキストたらんと発行した本書が、日本の研究者にもその回答を与えてくれるに違いない。
内容説明
アフガン戦争は台頭するイスラム勢力とスラブ民族=ロシアの激突であった―。ユーラシア中央高地で戦われた長期ゲリラ戦を、米軍アナリストが詳しく紹介する“民族紛争多発時代”の必読書。
目次
1 はるかな国の戦争
2 戦乱の国、アフガニスタン
3 ソ連軍の戦略と戦術
4 カブール政府
5 アフガン・レジスタンス
6 アフガニスタンの将来
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
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著者はソ連軍を専門分野とする軍事アナリスト。1988年のソ連軍撤退までのアフガニスタン戦争について、ソ連軍の編成、戦術、軍事作戦について書かれている。ソ連軍の戦術は基本的に火力支援を受けたヘリボーン部隊が敵の後方に降着し、前進しながら着実に掃討する「ハンマーと鉄板」。只、山がち谷がちのアフガニスタンでは戦力を効果的に展開出来ずに苦戦する。反政府勢力ムジャヘディンについても相対的に少なめだが書かれ、各地に割拠する勢力は余り連携が取れておらず、統一された司令部もないのにソ連軍を撤退に追い込んだのはすごい。2024/07/24