出版社内容情報
《内容》 眼科の日常診療において， 診断や治療のポイントを調べたり確認する際に抜群の威力を発揮する実践的なマニュアルである. 日常臨床において頻度が高く重要な133 の眼疾患あるいは眼の病態をとりあげ，疾患概念， 眼所見， 鑑別診断， 予後， 診断と治療のポイントを簡潔かつ明快にまとめた.第一線で活躍する執筆陣により， 臨床の場で直ちに役立つ情報がコンパクトに解説されており， この一冊で眼科診療のエッセンスを身につけることができよう. 序 多忙な眼科日常診療において，診断や治療のポイントを調べたり確認したい時に，手頃なサイズの診療マニュアルが欲しいと思うことがしばしばあります.本書は，まさにそのような目的のために企画された眼科診療マニュアルで，日常臨床において頻度の高い133の眼疾患あるいは眼の病態について，疾患概念，主な眼所見，診断，治療のポイントを簡潔にまとめております.詳しい事項はそれぞれの専門書を調べていただくとして，眼科第一線で働く実地医家と若い先生がたが，診療室の机の上や白衣のポケットに入れて，気軽に本書を利用していただくことを希望しております. 1994年11月 望月 學 澤 充 《目次》 目次 I.症状，症候へのアプローチ 〈長崎比呂志 望月 學〉 視力低下 2 飛蚊症 3 眼痛 5 変視症 6 暗点 7 充血 9 眼脂 10 流涙 11 流涙症の検査法 12 複視 13 視野異常 15 夜盲 17 夜盲をきたす疾患の鑑別 18 眼精疲労 19 II.眼瞼疾患 1.麦粒腫・霰粒腫 〈玉置泰裕 江口秀一郎〉22 2.眼瞼炎(眼瞼縁炎) 〈水流忠彦〉25 3.眼瞼下垂 〈水流忠彦〉26 4.睫毛乱生・眼瞼内反 〈川本英三 江口秀一郎〉29 5.眼部帯状ヘルペス 〈水流忠彦〉31 III.涙器疾患 〈稲富 誠〉 6.涙嚢炎 34 7.新生児涙嚢炎 37 8.涙道閉塞 38 IV.結膜疾患 9.濾胞精結膜炎 〈金子行子〉42 10.ウイルス性角結膜炎 〈金子行子〉44 11.細菌性結膜炎(新生児結膜炎を含む) 〈石橋康久〉49 12.クラミジア結膜炎 〈石橋康久〉52 13.アレルギー性結膜炎 〈三國郁夫〉54 14.春季カタル 〈三國郁夫〉57 15.巨大乳頭性結膜炎 〈三國郁夫〉61 16.類天疱瘡 〈金子行子〉62 17.翼状片 〈三國郁夫〉63 18.結膜下出血 〈石橋康久〉64 19.瞼裂斑 〈石橋康久〉65 V.角膜疾患 20.細菌性角膜潰瘍(匐行性角膜潰瘍) 〈石橋康久〉68 21.角膜ヘルペス 〈下村嘉一〉70 22.角膜真菌症(真菌性角膜炎) 〈石橋康久〉73 23.梅毒性角膜炎 〈下村嘉一〉75 24.蚕食性角膜潰瘍 〈木下 茂〉77 25.角膜上皮症 〈澤 充〉79 26.角膜変性症 〈木下 茂〉81 27.円錐角膜 〈木下 茂〉84 28.角膜帯状変性 〈木下 茂〉86 29.角膜軟化症 〈水流忠彦〉88 30.糸状角膜炎 〈澤 充〉90 31.水泡性角膜症 〈澤 充〉91 32.角膜移植片拒絶反応 〈下村嘉一〉92 33.兎眼 〈水流忠彦〉94 34.PETERS奇形・AXENFELD-RIEGER症候群 〈水流忠彦〉96 35.SJOGREN症候群 〈水流忠彦〉99 VI.強膜疾患 〈塩谷信行〉 36.上強膜炎 104 37.強膜炎 105 VII.ぶどう膜疾患 38.BEHCET病 〈藤野雄次郎〉110 39.VOGT 小柳 原田病 〈藤野雄次郎〉112 40.交感性眼炎 〈藤野雄次郎〉114 41.サルコイドーシス 〈藤野雄次郎〉115 42.トキソプラズマ症 〈秦野 寛〉117 43.眼内炎(全眼球炎) 〈秦野 寛〉118 44.結核性ぶどう膜炎 〈秦野 寛〉120 45.梅毒性ぶどう膜炎 〈秦野 寛〉121 46.水晶体起因性ぶどう膜炎 〈秦野 寛〉122 47.急性前部ぶどう膜炎〈藤野雄次郎〉123 48.POSNER-SCHLOSSMAN症候群 〈坂井潤一〉125 49.周辺部ぶどう膜炎 〈坂井潤一〉127 50.桐沢型ぶどう膜炎(急性網膜壊死) 〈坂井潤一〉129 51.サイトメガロウイルス網膜炎 〈坂井潤一〉131 52.若年性関節リウマチに伴うぶどう膜炎 〈坂井潤一〉133 53.FUCHS虹彩異色性虹彩毛様体炎 〈沖波 聡〉135 54.地図状脈絡膜炎(匐行性脈絡膜炎) 〈沖波 聡〉137 55.散弾網脈絡膜症 〈沖波 聡〉139 56.三角症候群(脈絡膜動脈閉塞症候群) 〈沖波 聡〉141 57.uveal effusion 〈沖波 聡〉143 58.脈絡膜ジストロフィー 〈沖波 聡〉144 VIII.網膜硝子体疾患 59.網膜色素変性症 〈飯島裕幸〉148 60.黄斑ジストロフィー 〈飯島裕幸〉150 61.先天性網膜分離症 〈飯島裕幸〉153 62.類嚢胞黄斑浮腫 〈飯島裕幸〉154 63.COATS病＝滲出性網膜炎 〈岡野 正〉155 64.VON HIPPEL-LINDAU病 〈岡野 正〉159 65.EALES病 〈岡野 正〉162 66.網膜動脈閉塞 〈岡野 正〉166 67.網膜静脈閉塞 〈岡野 正〉170 68.高血圧性網膜症 〈岡野 正〉177 69.妊娠中毒性網膜症 〈岡野 正〉184 70.中心性漿液性脈絡網膜症 〈岡野 正〉187 71.老人性円板状黄斑変性症 〈岡野 正〉190 72.中心性滲出性脈絡網膜症(突発性限局性網膜下新生血管) 〈岡野 正〉196 73.急性後部多発性小板状色素上皮症 〈岡野 正〉200 74.家族性滲出性硝子体網膜症 〈伊野田繁〉202 75.周辺部網膜変性 〈伊野田繁〉205 76.網膜剥離 〈伊野田繁〉207 77.黄斑円孔 〈伊野田繁〉211 78.ドルーゼン 〈伊野田繁〉213 79.糖尿病網膜症 〈山下英俊〉215 80.後部硝子体剥離 〈山下英俊〉228 81.網膜上膜 〈山下英俊〉230 82.増殖性硝子体網膜症 〈玉置泰裕 江口秀一郎〉234 83.脳回転状脈絡網膜萎縮症 〈岡野 正〉236 IX.水晶体疾患 〈照林宏文 赤木好男〉 84.先天白内障 242 85.老人性白内障 244 86.併発白内障 247 87.後発白内障 249 88.偽水晶体眼 251 X.緑内障 89.高眼圧症 〈安達 京 白土城照〉254 90.低眼圧緑内障 〈安達 京 白土城照〉255 91.慢性原発閉塞隅角緑内障 〈安達 京 白土城照〉256 92.急性原発閉塞隅角緑内障発作 〈安達 京 白土城照〉259 93.先天緑内障 〈松元 俊〉261 94.続発緑内障 〈松元 俊〉264 95.絶対緑内障 〈松元 俊〉267 XI.視神経，視路障害 96.視神経炎 〈大平明彦〉270 97.虚血性視神経症 〈大平明彦〉273 98.うっ血乳頭 〈大平明彦〉276 99.視神経管骨折 〈稲富 誠〉278 XII.眼球運動障害・瞳孔異常 〈大野新治〉 100.核上性麻痺 285 101.核間麻痺(内側縦束症候群・MLF症候群)・one-and-half症候群 287 102.輻湊麻痺・開散麻痺 289 103.核および核下性障害 291 104.無筋力症 295 105.内分泌性眼筋ミオパチー・外眼筋ミオパチー 297 106.眼振 299 107.TOLOSA-HUNT症候群 303 108.ADIE症候群・瞳孔緊張症 304 109.HORNER症候群 306 110.ARGYLL-ROBERTSON瞳孔 308 XIII.眼窩疾患 111.眼窩蜂窩織炎 〈水流忠彦〉312 112.眼窩尖端部(漏斗部)症候群・上眼窩裂症候群・内頸動脈海綿静脈洞瘻 〈水流忠彦〉314 113.眼窩吹き抜け骨折 〈稲富 誠〉316 XIV.腫瘍 〈矢野眞知子〉 114.原発性腫瘍 320 115.転移性眼腫瘍 325 XV.小児眼科 116.内斜視 〈山本裕子〉330 117.外斜視 〈山本裕子〉333 118.上下斜視・回旋斜視 〈山本裕子〉336 119.弱視 〈山本裕子〉339 120.先天性風疹症候群 〈塩谷信行〉342 121.未熟児網膜症 〈田中住美〉344 122.白色瞳孔 〈田中住美〉347 XVI.中毒性眼疾患 〈宮田幹夫 辻沢宇彦〉 123.アルコール 350 124.タバコ 352 125.エタンブトール 353 126.クロロキン 354 127.有機リン(農薬) 355 128.有機水銀 357 129.シンナー 358 130.副腎皮質ステロイド薬 359 XVII.その他 131.心因性視覚障害(ヒステリー) 〈宮田幹夫 辻沢宇彦〉362 132.不等像視 〈山本裕子〉364 133.AIDS 〈藤野雄次郎〉366 索引 368
