Annual Review呼吸器〈2002〉

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Annual Review呼吸器〈2002〉

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  • サイズ B5判/ページ数 226p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784498031326
  • NDC分類 493.3
  • Cコード C3047

出版社内容情報

《内容》 ◆本書は膨大な量の情報の中から,特に注目すべきトピックを選び,その分野の第一人者が内外の文献をふまえて最新の進歩を展望している.
◆文献抄録ではなく,その内容,評価が理解できる.
◆どのような重要な業績,文献があったかを確実にフォローできる.
◆主要文献を網羅しているので,reference sourceとしても極めて便利である.

 高齢化社会の到来を迎えて呼吸器疾患は益々増加しており,その中で,呼吸器疾患を専門とする医師の数も増加中である.ATSや日本呼吸器学会をはじめとして内外の呼吸器関連の諸学会も盛況で,演題数や参加者が増加している.一方,情報の開示が進む中,国民が医学や医療に求める水準は高く,専門医としては常に最新でかつ科学的根拠に裏付けられた医学(evidence based medicine)に基づいて診療を進めていくことが求められている.
 Annual Review 呼吸器はいうまでもなく呼吸器専門医もしくは専門医を目指す医師を対象にしたyear bookとして企画された.呼吸器という一つの領域の中であっても,研究対象や方法が細分化・複雑化し,玉石混交の情報が氾濫する今日,専門医が本当に必要とする論文を収集し,解説して提供することが主な目的である.しかしこの作業を適切に行うことは,その道の専門家であっても決して容易なものではない.本書が発刊からすでに15年を経過し,一定の評価を頂いたことは,これまで数多くの執筆者の熱心なご努力とご協力の賜物であると理解している.
 本書は呼吸器領域の「生物学」,「病因と病態」,「診断の進歩」,「治療の進歩」という4つの切り口で,この1年間でとくに成果の上がった領域のreviewをそれぞれの執筆者にお願いしている.編集者としての立場からすると,最新でありながら確立された成果,基礎医学でありながら臨床への波及効果の大きい研究,病因や病態に関するbreak through,診療にぜひ取り込みたい診断技術や治療法,そして呼吸器領域全体を網羅していてかつ重複がないこと,などの課題をクリアーして1冊の書物にすることを望んで編集にあたった.これらの要望は互いに反する要素もあって,毎年の編集会議はなかなか苦渋に満ちたものである.難しい内容をどのようにやさしく解説していただくか,執筆者を選ぶ作業も容易でない.
 さて,そのような困難な作業を終えて34編の論文を掲載した2002年版をお届けすることができた.いうまでもなく自信をもってお奨めできる内容になったと自負している.ご執筆いただいた先生方には心から感謝申し上げる次第である.また青木三千雄社長,編集担当の荻野邦雄氏ほか,中外医学社の皆様のご尽力によって本書が完成したことに厚く御礼を申し上げたい.
  2002年1月
    編集者一同
    

《目次》
目 次
I.呼吸器系の生物学
 1.再生組織工学の現状と呼吸器疾患への展望  <鳥羽紀成 中村達雄 清水慶彦>
 2.血管新生をめぐって  <高橋博人>  7
 3.血管内皮細胞の機能をめぐって  <高倉伸幸>  13
 4.接着分子と呼吸器疾患  <石井芳樹>  19
 5.IL-13をめぐって  <出原賢治>  27
 6.Carcinogenesisにおける個体差  <鎌滝哲也 有吉範高>  32
 7.Pneumocystis cariniiの生物学的位置づけ  <槙村浩一>  38
 8.老化モデルマウス(klothoマウス)と肺気腫  <須賀達夫>  43
 9.遺伝子改変動物作成法およびその利用法  <鈴木陽一 白澤卓二>  52
II.疾患の病因と病態
 1.肺炎クラミジアの持続感染  <岸本寿男 小川基彦 志賀定祠>  59
 2.気道クリアランスの障害をめぐって  <田中栄作>  66
 3.運動誘発喘息の病態  <平田一人>  73
 4.急性好酸球性肺炎と喫煙  <中島正光 松島敏春>  80
 5.過敏性肺炎の発症機構―最近の進歩  <吉澤靖之>  86
 6.RBILDは間質性肺炎か  <北市正則 中西正教>  91
 7.急性肺傷害の分子機構  <谷野功典>  96
 8.血管炎症候群  <滝澤 始>  105
 9.肺癌発生母地としての特発性肺線維症  <吉村明修>  112
 10.21世紀の肺癌の動向  <祖父江友孝>  118
III.診断の進歩
 1.レジオネラ肺炎の診断  <舘田一博 山口惠三>  126
 2.ツベルクリン反応検査  <森 亨>  131
 3.若年発症肺気腫の臨床的特徴  <巽浩一郎>  136
 4.呼吸筋機能の検査法  <小林千里 阿部 直>  146
 5.特発性間質性肺炎の診断基準をめぐる歴史的考察  <工藤翔二>  155
 6.深部静脈血栓症のMRI診断  <星 俊子 金沢 実>  161
 7.マルチスライスCTの肺疾患への応用  <上甲 剛>  170
IV.治療の進歩
 1.肺感染症(市中肺炎)のガイドライン  <柳原克紀 河野 茂>  175
 2.気管支喘息における抗体療法  <山下直美 大田 健>  182
 3.COPDの新しい国際ガイドライン  <西村正治>  187
 4.呼吸リハビリテーションと運動療法  <坪井永保>  194
 5.ARDS治療の展望  <石坂彰敏 橋本 悟>  200
 6.Stage IA肺癌に対する選択的リンパ節郭清法  <淺村尚生>  207
 7.粒子線治療  <村山重行>  212
 8.超高齢者肺癌への対応  <近藤晴彦>  217
索 引    223

目次

1 呼吸器系の生物学(再生組織工学の現状と呼吸器疾患への展望;血管新生をめぐって ほか)
2 疾患の病因と病態(肺炎クラミジアの持続感染;気道クリアランスの障害をめぐって ほか)
3 診断の進歩(レジオネラ肺炎の診断;ツベルクリン反応検査 ほか)
4 治療の進歩(肺感染症(市中肺炎)のガイドライン
気管支喘息における抗体療法 ほか)

著者等紹介

工藤翔二[クドウショウジ]
日本医科大学教授

土屋了介[ツチヤリョウスケ]
国立がんセンター中央病院部長

金沢実[カナザワミノル]
埼玉県立循環器・呼吸器病センター副院長

大田健[オオタケン]
帝京大学教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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