出版社内容情報
《内容》 アルツハイマー病は,最近病理学,遺伝学,分子細胞生物学など様々な方法論に基づき複合的なアプローチがなされ,そのメカニズムが明かになりつつある.本書では病態の鍵となるβアミロイド研究を軸として,最近の研究の動向と現時点で最も新しい知見を興味深く解説した.急速な進歩をみせている基礎研究の全体像を俯瞰し,あわせて予防,治療に至る展望までを明快にまとめた書である. 《目次》 はじめに第1章 アルツハイマー病の病理 1.アルツハイマー病の定義 2.アルツハイマー病の基本病変 3.神経原繊維変化 4.老人班 5.アルツハイマー病病理の時系列:老人斑と神経原繊維変化 6.成長因子・成長抑制因子 7.孤発性アルツハイマー病と家族性アルツハイマー病第2章 βアミロイド研究 1.βアミロイドペプチドとアミロイド前駆体蛋白質(APP) 2.βアミロイドペプチドをAPPから切り出すプロテアーゼ:β-,α-,γセクレターゼ 3.βアミロイドペプチドの生理的産出 4.βアミロイドペプチドの細胞毒性・生理活性 5.βアミロイドペプチドの不溶化を促進する因子の探索 6.βアミロイドの溶解性と沈着の関係:Aβ40 vs. Aβ42 7.家族性アルツハイマー病に連鎖したAPP遺伝子の変異 8.ヒトAPP発現トランスジェニックマウスの病理 9.APPの生理機能・APP様蛋白質(APLP)の発見 10.βアミロイドペプチドの代謝:特に分解系について 11.βアミロイドとPHFの接点:タウリン酸化酵素 12.βアミロイド仮説に対する反論第3章 アルツハイマー病の遺伝的因子 1.アルツハイマー病の多因子性 2.presenilin I-II(S-182-STM2)遺伝子の変異 3.アポリポ蛋白質E(アポE)の多型第4章 アルツハイマー病の機構解明・予防・治療に向けて 1.今後の研究の展開 2.予防・治療の作用点おわりに
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- 和書
- 英検準2級完全予想問題