出版社内容情報
《内容》 近年の分子生物学的アプローチによって従来の疾患像,病態像が大きな変貌をとげている.本書では前半で現代の医学研究に必要とされる28の実験の手技を解説したあと,糖尿病・癌・AIDSなど様々な疾患ごとに分子レベルで明らかにされた知見を平明に解き明かした.今日疾患を理解するために必要とされる知識をまとめた「分子病理学」のテキストである. 《目次》 目次序論 分子病理学とは? 1第1部 技術編 3 1.細胞培養 4 2.生物試料の保存方法 11 3.ポリクローナル抗体の作製法 13 4.蛋白定量法 16 5.マウスハイブリドーマ作製法 18 6.マウス単クローン抗体の精製 23 7.リンパ球増殖能試験 25 8.SDS-PAGE 30 9.ウェスタン ブロット法 36 10.免疫沈降法 39 11.免疫組織染色 43 12.抗体の標識 46 13.電顕的酵素抗体法 49 14.ELISA 53 15.glycolipidの調製法 55 16.蛋白レベルでのドット ブロット法 58 17.DNAヒストグラム解析 60 18.ペプチド担体結合体の作製法 62 19.フローサイトメトリー 65 20.DNAの取り方 67 21.RNAの取り方 69 22.サザン ハイビリダイゼーション 74 23.ノーザンブロット ハイブリダイゼーション 77 24.in situハイブリダイゼーション 79 25.ドット ブロット法 82 26.PCR 85 27.RT-PCR 87 28.ペプチド合成とDNA合成 90 29.コンピューターソフトを用いた核酸,蛋白の解析 93第2部 疾患,病態編 97 1.糖尿病diabetes mellitus 98 A.I型糖尿病は自己免疫患である 99 B.自己抗体の意義 99 C.β細胞破壊の機序 100 D.自己免疫のトリガーは? 100 E.過度の自己免疫反応が起きているのか? 101 F.糖尿病を誘発する遺伝子 102 G.57番目のアミノ酸 102 H.糖尿病の発生機序 103 I.免疫反応の阻止 104 2.“レセプター病” 105 A.インスリンレセプター異常症 105 B.重症筋無力症(MG) 1073.転移(metastasis) 111 A.転移はどのように起るか 111 B.血中の癌細胞の動き 111 C.転移に成功する細胞の特性 112 D.転移様式 112 E.癌遺伝子と転移能 113 F.インテグリン・テネイシン・Nm23蛋白について 113 4.抗癌剤耐性 116 5.発癌 122 A.癌化の研究方法 122 B.トランスフォームするウイルスと癌遺伝子 122 C.レトロウイルス癌遺伝子の起源 123 D.ras proto-oncogeneについて 124 E.myc,abl,癌遺伝子の活性化 125 F.細胞の不死化 (immortalization)とトランスフォーメーション(transformation) 127 G.癌蛋白の機能は何か? 128 H.癌抑制遺伝子について 130 6.エイズ(AIDS) 132 A.AIDSの病理 132 B.HIV遺伝子の転写調節機構 135 C.HIVと神経病変・癌 135 D.AIDSの治療 136 E.AIDSワクチンについて 136 7.ATL(adult T cell leukemia) 137 A.臨床所見 137 B.ATLの病因 137 C.p40,p27の機能 138 D.治療 139 E.病因論 140 8.筋ジストロフィー(DUCHENNE型) 141 A.ジストロフィン(dystrophin) 141 B.DMDとBMDは,どのように発症するのか 142 C.筋肉細胞破壊のメカニズム 143 D.治療について 1439.遺伝子治療 145 10.アレルギー 151 A.IgE抗体産生と調節 151 B.FcεRI Iアレルギーとの関係 153 C.FcεRIの機能 154 11.高脂血症(hyperlipidemia) 156 A.リポ蛋白リパーゼ欠損症(I型高脂血症) 156 B.LDLレセプター症 157 C.コレステロールエステル輸送蛋白(CETP)によるリポ蛋白粒子間の脂質の転移 158 D.血栓と動脈硬化に関連する異常なアポリポ蛋白(Lpa蛋白) 159 12.自己免疫疾患 SLEを中心として 160 A.SLEモデル動物 160 B.ヒトSLE 163索引 165
-
- 和書
- 食品機能学 (改訂)